北陸新幹線延伸、京都経由ルートに「地下水遮断や井戸枯渇の危惧」…酒造組合連合会が配慮求め要望書
北陸新幹線の延伸(敦賀―新大阪間)を巡り、京都府酒造組合連合会(大倉博会長)などは2日、地下水に影響を及ぼさないルートの設定を国や関係機関に働きかけるよう求める要望書を、京都府と市に提出した。
現在手続きが進む「小浜・京都ルート」は、京都市内の駅の位置が異なる3案が議論されており、年内には決まる見通しだ。要望書では、京都駅付近を経由する2案について「地下水脈の遮断や井戸の枯渇が危惧される」と指摘している。
この日、市役所では、大倉会長らが松井孝治市長に要望書を手渡した。大倉会長は「何百年と続く文化を残していこうと、地下水の保全に尽力してきた。十分考えてほしい」と要請。松井市長は「市として地下水などへの影響を慎重に検討しなければ、次世代に示しがつかない。市の将来を考える上で重く受け止める」と応じた。