ファンの涙に感動。28年ぶり凱旋に「甲子園はいいな」と掛布2軍監督
試合後、外野で行うミーティングに備えて、掛布2軍監督がグラウンドに姿をあらわすと、再び大歓声が巻き起こり、掛布2軍監督は、何度も丁寧に右手をふった。握手を求めたファンは涙を流していたという。 「多くのファンが来てくれて、最高の舞台と雰囲気、いい緊張感を作ってくれた。心から感謝したい。本当にありがたい。泣いている人もたくさんいた。『ありがとう』と。こちらこそ『ありがとうございます』だよね。おそらく、阪神大震災を体験した人たちも、この日は、来てくださって、熊本の地震で被害にあった方への募金にも協力してくれたと思う。心からお礼をいいたい」 この日、試合前に、掛布2軍監督も募金箱を持って支援をよびかけた。掛布2軍監督が「何か支援はできないだろうか」と、球団に相談して、この3日間、募金活動を続けることになった。 「今年は、明日、明後日の試合を含めて、残り10試合、甲子園での試合が組まれている。まだ1軍で甲子園のグラウンドを経験したことのない選手もいる。たくさんのファンが1軍の試合のような雰囲気を作ってくれることで、大きなプラスとなる経験を踏める。私自身も緊張したが、お客さんが選手を育ててくれる」 掛布2軍監督は、感慨深く、28年ぶりの甲子園を噛み締めた。 駆けつけた数多くのオールドファンは、ノスタルジックな気分だけを楽しみたかったわけではない。あの伝説のミスタータイガースが、次なるミスタータイガースを育てる姿を見たいのだ。そこに掛布を知らなかった世代の思いが重なり、阪神はファンも含めてひとつになるのかもしれない。 今日4日の先発は、先日、1軍で先発抜擢され結果を残せなかった2年目の守屋攻輝(22)。ちなみにまた1万人の観客が予想されていて、チケット発売と、開門時間が早められる予定だという。