高島屋堺店2026年に閉店…訪日客・富裕層取り込めず
高島屋は3日、堺店(堺市堺区)を2026年1月7日に閉店すると発表した。南海堺東駅に直結する立地を生かし、ピーク時には年間300億円を売り上げたが、近年は大阪市内の百貨店のように訪日外国人客や国内の富裕層を取り込めず、苦戦していた。60年余の歴史に幕を下ろす。 【写真】店頭にはおせち料理のサンプルが並ぶ(下京区の京都高島屋で)
堺店は1964年10月に開業した。南海電鉄が保有する駅ビルに入り、売り場面積は約2万5000平方メートル。91年度の売上高は300億円に達した。
その後、近隣に大型商業施設が開業し、競争が激化。食料品売り場を改装するなどしてテコ入れを図ってきたが、コロナ禍で客足が落ち込み、昨年度まで4年連続で赤字に陥っている。 今後も黒字化のめどがたたないことから、駅ビルの賃貸契約の満了に伴い、閉店することにした。南海電鉄はショッピングセンターに改装する方針だ。 高島屋は全国に13店舗を展開し、大阪府内には堺店のほか、大阪店(大阪市中央区)と泉北店(堺市南区)を構える。地方の百貨店は苦境が鮮明となっており、高島屋は今年7月に岐阜店(岐阜市)も閉店している。