男女流血、倒れ込むも…刃物を振り回し続けた強盗28歳、後遺症も負わせ懲役8年 姉の200万円、ビットコインにつぎ込み失った28歳…家族に秘密、強盗で取り返したのは6万円 血で汚れ、服を盗んで着替え「反省した」
埼玉県川口市内の郵便局で職員にけがを負わせて現金を奪ったなどとして、強盗致傷などの罪に問われた、東京都荒川区、中国籍の留学生チェン・シウピン被告(28)の裁判員裁判の判決公判が31日、さいたま地裁で開かれ、江見健一裁判長はチェン被告に懲役8年(求刑・懲役10年)を言い渡した。 暴力団と不良グループが乱闘…バットを持って待ち構える不良グループ、暴力団が現れると車ではね飛ばす
江見裁判長は判決理由で、チェン被告の犯行について、被害者に後遺症を伴う傷害を負わせたとして「倒れ込んでも刃物を持ち続け、振り回しており、結果は重大で、生じるべくして生じた」と指摘。仮想通貨の取引での損失を家族に隠し、郵便局強盗に及んだとして「問題解決のために他人の苦痛を顧みず、酌むべき事情はない」と強調した。 弁護側は「チェン被告が真摯(しんし)に反省しており、今後は家族による指導監督が期待できる」として、懲役6年を求めていた。 起訴内容などによると、チェン被告は昨年2月16日、川口市の川口並木郵便局に侵入し、職員2人にけがを負わせて現金6万円を奪い逃走。事件後、付近のアパートの一室に侵入し、衣服を窃取した。 ■姉から預けられた200万円、緊急時の備えだった(以下、初公判時の記事) 川口市内の郵便局で職員にけがを負わせて現金を奪ったなどとして、強盗致傷などの罪に問われた、東京都荒川区、中国籍の留学生の男(28)の裁判員裁判の初公判が7月24日、さいたま地裁(江見健一裁判長)で開かれ、男は「間違いありません」と起訴内容を認めた。
検察側は冒頭陳述で、男が緊急時の備えとして姉から預けられていた200万円をビットコインにつぎ込み失い、取り戻すために過去に居住していて土地勘のあった同郵便局での強盗を決意したとして、量刑を判断する際に悪質性や計画性が重視されるべきと主張した。 一方、弁護側はお金を失ったことを誰にも相談できず、事件当日に強盗する考えが浮上したとして「高度な計画性はなく、職員に対しても積極的な攻撃はしていない。反省しており、更生の環境も整っている」とした。 起訴内容などによると、男は昨年2月16日、川口市の川口並木郵便局に侵入し、職員2人にけがを負わせて現金6万円を奪い逃走。事件後付近のアパートの一室に侵入し、衣服を窃取したとされる。 ■血で汚れた服、着替えたい(以下、再逮捕時の記事) 2023年2月、川口市並木3丁目の川口並木郵便局で局員の男女2人が包丁で切り付けられて重軽傷を負い、現金を奪われた事件で、県警捜査1課と川口署は2023年3月16日、建造物侵入と強盗致傷の疑いで、東京都荒川区東日暮里6丁目、中国籍の留学生の男(27)を再逮捕した。調べに「間違いありません」と容疑を認めているという。県警はこれまでに川口市内で発生した窃盗事件で男を逮捕。防犯カメラの映像などから、強盗致傷事件への関与も特定した。