「呪文が強すぎるよ…」ファミコン版『ドラクエ』緊迫感がハンパない「恐怖のボス戦」
■マホトーンとフバーハがないとかなり厳しかった…『ドラクエ3』バラモス
『ドラクエ3』で地上世界を席巻するのが、魔王の「バラモス」である。本作の目的はバラモスを倒して平和を取り戻すことであるため、誰もが“打倒バラモス”を目指し、冒険を繰り広げていた。 だが、このバラモスはかなり強い。通常攻撃もかなり強力なうえ、90ほどのダメージを誇る「ほのお」のほか、イオナズンとメラゾーマというハイレベルな攻撃呪文まで放ってくる。 完全2回行動というだけでも厳しいのに、さらにメダパニとバシルーラまでも繰り出すから厄介だ。とくに敵を“こんらん”させ、味方を攻撃させるメダパニはかなりキツかった。パーティアタックで回復するも、それだと味方に通常ダメージを与えてしまう。 また、勝手に戦闘から離脱させられるバシルーラも最悪である。しかもきっちりアリアハンのルイーダの酒場まで戻ってしまうのだ。ネクロゴンドの奥地から吹っ飛ばされるのに……ナイスコントロールだ。 こちらのルカニやラリホーはあまり効かないので、バイキルトやスクルト、ピオリムで、仲間のステータスを上げる必要があるだろう。仲間全員のHPを回復する「けんじゃのいし」は下の世界でないと手に入らないので、ここでは僧侶か賢者のベホマラーがあるとかなり有利だ。 ……というのも、彼らがベホマラーを覚えるレベルになると、すでに「ほのお」のダメージを軽減させるフバーハも覚えているからだ。だが、それをもってしても簡単に勝てる相手ではない。「ほのお」からのメラゾーマ攻撃は、HPが低いとかなり危険だった。 このバラモス戦はパーティ全員が死力を尽くして戦うので、かなりやりごたえのあるバトルだった。実は大魔王ゾーマ戦がこのあとに控えているのだが、ゾーマよりも低いレベルで戦っただけに、バラモスのほうが手強かった印象が残っている。
■ヒャダルコにヒヤヒヤ…サントハイム城で待ち受ける『ドラクエ4』バルザック
『ドラクエ4』では、第四章でボスキャラ「バルザック」が登場する。 第四章の主役であるマーニャとミネアにとっては、錬金術師の父・エドガンを殺された仇でもある。かつてエドガンの弟子であったバルザックは、エドガンが偶然見つけた「進化の秘法」を強奪し、キングレオ城の王座を奪ったほどの悪党なのだ。 第四章の時点でバルザックはベホマを使うが、呪文を封じ込める「せいじゃくのたま」が手に入るので、勝つのは不可能ではない。むしろ、そのあとに登場する負けイベントのキングレオのインパクトが凄すぎて、あまり印象に残らなかった。 しかし、バルザックは第五章にて、サントハイム城の玉座に居座り、弱体化したキングレオの能力を上回るボスキャラとして再登場。 攻撃力や守備力も高いうえ、ヒャダルコで全体攻撃をしてくる。完全2回行動なので、厳しい戦いを強いられるのは必至だ。ベホマは使わないものの自動回復があるため、もたもたしているとあっという間にHPを削られてしまう。 しかも『ドラクエ4』は仲間に命令ができない。そのため、誰を連れていくか非常に悩んだ。ヒャダルコを封じたくてもマホトーンは効かないし、眠らないのでラリホーも無意味。だが、クリフトは当然マホトーンやザキを使うし、ミネアもラリホーを頑張ってしまう。HPが低いものの、バイキルトを使ってくれるブライが理想といえるだろう。 肉弾戦に持っていけるようにと、勇者、ライアン、アリーナで、ブライのバイキルトから一気に攻勢に出た。とにかくヒャダルコを連発しないかと、ヒヤヒヤしていたものだった。 さて、ここで紹介したボスたちは本当に恐ろしいボスたちだった。コントローラを握る手が痛くなるほどの緊張感で、手汗が半端なかった記憶がある。 何十年経過した今でも覚えているなんて、本当に印象深い強敵だったと言えよう。苦戦して倒せたときはもちろん嬉しかったが、それ以上に安堵感でいっぱいになったものだった。
ジャッキー