【有馬記念・先手必勝】あとは仕掛けのタイミングだけ!仕事人マーカンドの手綱で〝マクり炸裂〟ローシャムパーク
[GⅠ有馬記念=2024年12月22日(日曜)3歳上、中山競馬場・芝内2500メートル] 過去5年はいずれも2番人気以内が勝利しており、堅い決着のイメージがある暮れのグランプリ・GⅠ有馬記念。それでもうち3度は3連単4、5万円台の配当とヒモ荒れが頻発している。そこで当欄が注目するのはローシャムパーク(牡5・田中博)。過去に掲示板を外したのは香港遠征を含めた2走のみの堅実派だが、ひもとけばその敗因は明白。大一番でも存在感を示す。 自身2度目の海外遠征となった前走・BCターフは2周目3角付近で最後方から進出を開始。最後は番手から抜け出したレベルスロマンスにクビ差2着まで猛追した。この前走の内容を鑑みると、過去の“着順的”大敗の原因も見えてくる。 8着に敗れた昨年の香港Cは初の海外遠征に加えて1000メートル通過が約63秒と仕掛けどころの難しいスローペース。10着に敗れた2走前・毎日王冠は田中博調教師が「ワンターンで直線の長い千八はジョッキーは乗りやすいと思いますが、この子のポテンシャルが生きてくる舞台ではないので」と振り返るように条件が合わなかった。指揮官が「仕上げが甘かったな」と回顧した3勝クラス(昨年のスピカS=5着)を含め、馬券外のほとんど(他に宝塚記念5着)は「かみ合わなかった」敗戦だ。その中でも全て1秒差以内にまとめているのは立派の一語に尽きよう。 12日の1週前追いは南ウッドを1周しての併せ馬で、6ハロン79・6―11・5秒の好時計をマーク。初コンタクトのマーカンドは「体やストライドが大きく、すごくいい馬ですね。前半はリラックスしていましたし、後半で抜きに行く時はパワフルでした。自分の仕事を分かっています」と絶賛した。そんなマーカンドといえばここ2年の有馬記念(22年ジャスティンパレス=7着、23年ディープボンド=15着)での凡走イメージが強いが、実のところ、昨年以降に限った当舞台での成績は<1・2・0・1>。日本随一のトリッキーさを誇るコースへのアジャストもバッチリだ。 マクりを身上とする同馬の競馬スタイルも舞台にベストフィット。鞍上のコース相性も申し分ない。ならば道中、どのタイミングで仕掛けるのか陣営の“勇気”が好走へのカギとなりそうだが、人馬の高い適性があればおのずと結果はついてきそうだ。
東スポ競馬編集部