久保田弘信 × 世界の子どもたちの笑顔
#01 子どもを撮影する
スリランカの海岸沿いの魚介類マーケットを訪れた時の写真。普通なら学校へ行っている平日の昼だが、学校に行かず、親のマーケットを手伝っている子供たち。幼い割には大人の目をしていた。ちょっと仕事をさぼって、日本人のカメラマンに写真を撮ってもらっているシーン。
#02 ダッカ郊外 スラムの少女
バングラデシュの首都ダッカ郊外にあるスラムの少女。拾って来たゴミのビニールを燃やして暖をとっていた。決して喜ばしいシーンではないので、カメラを構えずに少女と身振り手振りで話をし、「写真撮ってもいい?」と聞いて「いいよ!」と笑顔を見せてくれてから撮影した1枚。
#03 弟を抱く女の子
バングラデシュのダッカ。線路沿いのスラム。女の子が弟を抱いて線路沿いを歩いていた。奇麗な服を着ているように見えるが、汚れ果てていて、シャワーはなかなか浴びられていない様子が伺えた。女の子は笑顔だったが、一歳に満たないと思える弟の視線が強いのが印象的だった。
#04 子どもの顔と大人の顔
スリランカ南部の街ゴール。地方都市でありながら教育が充実しているようで、小学生が制服を着ていた。給食はなく、お昼過ぎで学校が終わり、子供達は家に帰り、多くの子供は家のお手伝いをする。学校にいる時は子供の笑顔、家に帰ってお手伝いをすると大人の顔になる。
#05 子供が子供の世話
海外(日本以外の国)では子供が子供の世話をしているシーンに多々出くわす。 スリランカで撮影した一枚。家族の中で母親が子育てだけしていれば良いと言う環境は稀で、多くの女性が働きに出ていたり、内職をしたりしている。幼い子供の面倒はその家のお兄ちゃんやお姉ちゃんが担う事になる。面倒な事と思わず、笑顔の子供が多い。
#06 再会の笑顔
写真の少女ルビナーちゃんを初めて撮影したのが2008年。一瞬男の子かと思うような強い眼差しが印象的だった。パキスタンの難民キャンプから両親の故郷であるアフガニスタンに帰ってきたものの生活は大変。子供としては自分が生まれたパキスタンからアフガニスタンへ引っ越しする理由も、自分がパキスタン人ではなくアフガニスタン人である事も理解不能なこと。 彼女とは2010年に再会して、僕と一緒に記念写真を撮った時には笑顔を見せてくれた。