久保田弘信 × 世界の子どもたちの笑顔
#07 好奇心と照れのはざま
アフガニスタンのジャララバード郊外の村で出会った少女。部族社会の絆が強い地域で、よそ者が訪れる機会はあまりない村。 もちろん、日本人が訪れた事はなく、少女が見る初めての日本人カメラマン。アフガニスタンの女の子というだけで、外国人、大人の男性に対する照れがある。ましてや初めて出会う日本人カメラマン。少女は好奇心と照れのはざまで木の後ろに隠れ、少しずつ笑顔を見せてくれた。
#08 少女の顔、女性としての顔
アフガニスタン北部の村で出会った少女。年齢的に男性の前で顔を出せるギリギリの年。少女の顔、女性としての顔、両方の顔を持つ年頃。 僕に関心はあったものの近づいてくる事ができず、僕が小さな子どもの写真を撮ったり遊んであげているのを少しはなれた場所から見ていた。僕が村を離れる寸前に近づいて来て、「私も写真撮って欲しいなあ」という顔を見せてくれた。別れる寸前に撮った写真。
#09 鏡を売る少女
イラク北部クルド地区アルビルの少女。イラク北部はイラク戦争の被害を殆ど受けず、サダムフセインがいなくなった事でより自由になった地域。 少女は道ばたで仲間の子供達と鏡を売っていた。最年長の女の子なので写真は遠慮していたが、鏡を売っていた子供全員を一人づつ撮影して、最後にこの少女の写真を撮影した。言葉は通じないが、モデルのように表情を変化させ、少し首をかしげた可愛い笑顔を見せてくれた。
#10 イラク戦争後 外に出始めた子供
イラク・バグダッドの少女。イラク戦争の大規模戦闘の終結宣言がなされた後のバグダッド。戦争中家から出る事ができなかった子供達が外に出始めた。ブラシを持ちそとでおめかししようとしていた少女。照れて逃げてしまうかと思ったが、カメラに向かって笑顔を見せてくれた。
----- 久保田 弘信(フォトジャーナリスト) 岐阜県出身。大学で物理学を学ぶが、スタジオでのアルバイトをきっかけにカメラマンの道へ。1997年からアフガニスタン取材を始め、アフガニスタン戦争では、多くのジャーナリストが首都カブールに向かう中、タリバンの本拠地カンダハルを取材。2003年3月のイラク戦争では攻撃されるバグダッドから戦火の様子を日本のテレビ局にレポートした。2010年、戦場カメラマン渡部陽一氏と共に「笑っていいとも」に出演。近年はシリア内戦を取材。日本国内では写真展、講演活動中。