日本被団協代表団、羽田空港を出発 10日のノーベル平和賞授賞式へ
ノルウェー・オスロで10日にあるノーベル平和賞授賞式に出席する日本被団協の代表団が8日午前10時20分ごろ、東京の羽田空港を出発した。戦争や核兵器のない世界の実現に向けて現地で声を上げるとの誓いを胸に、飛行機に乗り込んだ。 発前に空港で意気込みを語る箕牧さん㊧、田中熙巳さん㊥、田中重光さん 授賞式に出席するのは国内外の被爆者や被爆2世たち30人。このうち23人が同じ便で現地へ向かった。出発前にはオスロ市庁舎での式典で登壇する代表委員3人が空港で取材に応じた。箕牧(みまき)智之さん(82)=広島県北広島町=は「広島の被爆者は無念の思いで亡くなられ、34万人の名前が慰霊碑にある。みなさんに代わって訴える」と力を込めた。 田中重光さん(84)=長崎市=は「核廃絶は人類共通の課題。地球市民一人一人が考え、支援と参加をしてほしい」。式典で演説する田中熙巳(てるみ)さん(92)=埼玉県新座市=は「核兵器とは共存できないと訴えてきた被団協の運動を紹介し、若い人への期待を話したい」と意気込んだ。 代表団は式典出席に加え、翌11日には現地の高校や大学で被爆証言をする予定。13日に帰国する。
中国新聞社