「国民の中に入り国民に寄り添う」 天皇陛下、即位から5年 家族で歩んだ5年間
日テレNEWS NNN
5月1日、天皇陛下が即位してから5年の節目を迎えられました。陛下が大切にされてきたのは「国民の中に入り国民に寄り添う」という姿勢です。家族で歩んだ5年間を振り返ります。
5年前、2019年5月1日。時代は平成から令和へ。この日、天皇陛下は第126代天皇に即位されました。 「国民の幸せと国の一層の発展、そして世界の平和を切に希望いたします」 そして、皇太子妃雅子さまは皇后さまとなり、愛子さまは天皇の娘に。3日後に初めて行われた一般参賀は、6回のお出ましに14万人以上が集まり、新しい時代を祝いました。
そして、約半年後の11月10日に行われた即位パレード。 実況 「国会へと続く一本道。あたたかい優しさがこぼれる笑顔です」 「雅子さまー」 沿道には11万9000人が集まりました。
しかし、翌2020年の始めから世界はコロナ禍に。両陛下の活動も大幅に制限され、国民とのふれあいも見ることができなくなりました。こうした中、両陛下が始められたのが「オンラインでの懇談」です。
地方での公務が再開されたのは、2年半が経過した2022年の秋でした。皇太子時代から、天皇陛下が大切にされてきたのが「国民の中に入り国民に寄り添う」という姿勢です。お出ましが増え、国民が「明るく親しみやすい」お人柄に触れる機会も多くなってきました。
天皇陛下(栃木・那須塩原駅、去年8月) 「何年生ですか?」 親 「1年生です」 天皇陛下 「1年生」 皇后さま 「そちらのお兄ちゃまは?」 兄 「6年生です」 愛子さま 「宿題もいっぱいあります?」 兄 「いや、もうほとんど終わっちゃいました!」 「素晴らしい!!」
この春、2度にわたった能登半島地震の被災地訪問でも、避難所では両陛下は腰を落として被災者一人ひとりと目を合わせ、「大変でいらっしゃいましたね。おケガはないですか」などと声をかけられました。
また、家族を大切にされる姿勢は、令和になってからも全く変わりません。両陛下は、結婚30年に際して、ご家族の貴重なプライベート映像や写真も公開。ご家族で養蚕に取り組む様子や、自転車で牧場内を移動し子馬や子牛とふれあう姿、イチゴの収穫を楽しむ様子など、家族水入らずでリラックスされた笑顔も。 天皇ご一家の令和となってからの大きな変化は、長女、愛子さまが成年を迎えられたことです。 愛子さま(2022年3月) 「皇室は国民の幸福を常に願い、国民と苦楽を共にしながら務めを果たすということが基本であり、最も大切にすべき精神であると私は認識しております」
成年皇族となられた愛子さま。大学卒業を前に、両陛下の公務や皇室行事に同席する機会を増やされてきました。 この春、愛子さまは学習院大学を卒業され、日本赤十字社に就職。成年皇族として「令和の皇室」を支えられる存在感は、一層増しています。 ◇ そして5月1日、即位から丸5年を迎えられた天皇陛下。皇后さま、そして愛子さまに、公私ともに支えられながら、「国民の中に入っていく」という象徴としてのあり方を、さらに模索されていくことでしょう。