わが社の「健康経営」 ライオン「GENKIナビ」で健康データ〝見える化〟ポイント貯めてご褒美も 健康的な行動変容と定着目指す
【わが社の「健康経営」】ライオン(1) 健康経営は、企業が従業員の健康に投資し、戦略的な計画や実践を行う健康方針のこと。ライオンは、経済産業省の「健康経営優良法人(ホワイト500)」に8年連続で選ばれ、同省と東京証券取引所が共同の「健康経営銘柄」にも2年連続で選定された。その取り組みとは。 【創業以来の積み重ね】 ライオンの健康経営の取り組みは歴史がある。 「創業者の小林富次郎が、『従業員は協同者である』とし、人的資本投資を行ってきた歴史があります。その土台をより進展させるため、『ライオン健康指針』を1999年に掲げて以来、発展させてきました。それが、健康経営につながっています」と、同社人材開発センター健康サポート室の五十嵐章紀室長は語る。 「ライオン健康指針」のブラッシュアップを重ね、2019年には「働きがい改革」を打ち立てた。一般的に「働き方改革」といわれるが、ライオンでは従業員の〝働きがい〟を重視した施策を行ってきた。働きがいを高めて能力を発揮するには、健康で自立した力も重要になる。健康診断や保健指導、歯科健診の実施や定期的に歯科医院で口腔ケアを受ける「プロケア」をサポートするなど、さまざまな取り組みを実施中だ。 「『ライオン健康指針』は健康経営とマッチしています。健康行動の習慣化を促進するため、健康サポート『GENKIアクション』も展開し、健康管理システム『GENKIナビ』も21年に導入しました」(五十嵐室長) 「GENKIナビ」は、パソコンやスマートフォンからアクセス可能なアプリで、自分の健康診断結果や問診表、ストレスチェックやセルフチェック、自ら毎日測定する体重や歩数、食事、血圧などを記録できる。22年からは健診データに基づく「将来の健康リスク」機能も追加された。自分のデータを基に3年後の健康リスクを知ることができるという。 【日々の記録とやりがい】 「データを〝見える化〟することで、健康意識の向上や、健康的な行動変容と定着を目指しています。体重測定などのミッション達成でポイントもたまります」と、同社人材開発センター健康サポート室の川本和江氏。