兵庫県知事選挙は混迷のまま終盤戦へ…首長支援固める稲村和美氏、Xフォロワー倍増の斎藤元彦氏
県市長会は8月、斎藤氏に対して内部告発問題による県政の混乱を早期に収拾するよう求めた。稲村氏の陣営には市長会の首長が応援に駆けつけるケースが目立ち、9日には同県川西市内での街頭演説で、越田謙治郎・同市長が「(稲村氏は)新しい県政をつくってくれる」とエールを送った。稲村氏も立候補表明後、知名度不足が課題だった県北部や西部の自治体に出向き、地元市長らと面会して支持を求めるなどしてきた。
首長以外にも、自民の一部県議や立憲民主党、国民民主党の議員らが自主的に支援するが、陣営は斎藤氏の勢いを警戒する。稲村氏は選挙戦後半、大票田の神戸市や阪神地域などの都市部を中心に活動し、当初は1日数回だった街頭演説を倍に増やした。
陣営幹部は「(斎藤氏に)ここまで迫られるとは思わなかった。支持基盤を固めた上で、無党派層も取り込みたい」と話す。
清水氏は、幅広い支援を得るために日本維新の会を離党して無所属で臨んでおり、自民の神戸市議団から応援を取り付けた。
8日には神戸市内の商店街を自民市議や維新の国会議員らと練り歩き、「みんなで力を合わせ、県をなんとかしなくてはいけない」と支持を求めた。
新人で医師の大沢芳清氏(共産党推薦)は10日、尼崎市内で「県民の暮らしと安心を支える県政に転換する」と呼びかけた。
陣営は反政権票を狙い、自民の支援を受ける3候補を批判する。4日には神戸市で共産の小池晃書記局長が「県政の病を正すことができるのは大沢ドクターだけ」と訴えた。