大谷翔平 PS1号!逆転先勝呼んだ衝撃同点3ラン ノーノー右腕撃ち「特別」な一発 夢の舞台で大暴れ
「ナ・リーグ・地区シリーズ、ドジャース7-5パドレス」(5日、ロサンゼルス) 5回戦制の地区シリーズが始まり、ナ・リーグで大谷翔平選手(30)、山本由伸投手(26)が所属するドジャースはパドレスに逆転勝ちして先勝した。ポストシーズン初出場の大谷は二回に右越え1号同点3ランを放つなど、5打数2安打3打点でチームの勝利に大きく貢献。日本選手のポストシーズンでの本塁打は、2012年のイチロー(ヤンキース)以来12年ぶりとなった。 荒々しくバットを放り投げ、腹の底から声を上げた。夢に見た舞台で大谷が千両役者ぶりを発揮。チケット完売5万3028人が埋めた本拠地スタンドからMVPコールが起こった。 「初めての経験ですけど、本当に楽しいゲーム、素晴らしいゲームだったなと思います」 予定されていた第2戦の先発から急きょ、この日のマウンドを託された山本が初回にいきなり3失点。チームに垂れ込めた暗雲を一掃したのが大谷だった。 二回2死一、二塁。7月にノーヒットノーランを達成している右腕、シースがカウント2-1から投じた156キロの高め直球を右翼席へ一気に運んだ。「球界の中でも素晴らしいトップクラスの投手から打てたことがうれしかった。自分にとってすごく自信になる。特別だった」。飛距離113メートルの一打を「思ってたよりギリギリのホームランだったんですけど、もうちょっとで、危ないかなっていう感じでしたね」と言って笑った。 本拠地を揺らした衝撃の一発。ロバーツ監督は「流れを取り戻し、チームに活力をもたらした。1球目からファンを夢中にさせていたし、私もその熱気を感じていた。翔平もそれを力にしたと思う。非常に大きな1本だった」と賛辞を贈った。 再び2点を追う展開となった四回1死一、二塁の場面では中継ぎ左腕のモレホンにバットを折られながら中前打でつなぐ。暴投で1点を返すと、4番T・ヘルナンデスの2点適時打で逆転に成功。五回には8番エドマンの遊ゴロ併殺打の間に追加点を奪って試合を有利に進めた。 右足首捻挫で出場が危ぶまれていたMVPトリオの一人、フリーマンが痛みを押して強行出場。2安打1盗塁で魂のプレーを見せた。「勝つために一生懸命の仕事をする姿は必ず打線に影響を与える。きょうは打線全体、個人個人のいい仕事が多かった」。投手陣も5人の継投でリードを守り切り、勝利の瞬間、ガッツポーズを見せ、手を叩いてベンチから飛び出した。 第2戦の相手先発はダルビッシュだ。「素晴らしい投手なのでチーム一丸となってしっかりと得点できるように頑張りたい」。大谷が攻撃の先陣を切り、シリーズ突破に王手をかける。