イスラエル・ハマスの戦闘開始から13か月、ガザの死者4万3391人に…レバノンにも戦火
【エルサレム=作田総輝】イスラエルとイスラム主義組織ハマスの戦闘が昨年10月に始まってから7日で13か月となった。パレスチナ自治区ガザの保健当局によると、5日時点のガザの死者は4万3391人に上る。イスラム教シーア派組織ヒズボラが拠点とするレバノンにも戦火が広がり、レバノン側の死者は3000人を超えた。
イスラエル軍は7日、ガザ北部ジャバリヤで軍事作戦を継続し、ハマスの戦闘員約50人を殺害したと公表した。パレスチナ通信によると、6日には北部ベイトラヒヤの民家が空爆され、親子4人が死亡した。
イスラエル軍とヒズボラの攻防も続く。軍は7日、レバノン東部バールベックなどを攻撃し、戦闘員約60人を殺害したと明らかにした。ヒズボラは6日、イスラエルの商都テルアビブの空港近くの基地に向けて飛翔(ひしょう)体を撃ち込んだと発表。ほとんどは迎撃されたとみられるが、徹底抗戦の構えを示している。
国連児童基金(ユニセフ)は6日、ガザ北部での2回目のポリオ(小児まひ)ワクチン接種を5日に終えたと発表した。中部と南部では2回の接種を完了していたが、北部は戦闘の激化で2回目が延期され、2日に再開されていた。
感染拡大を防ぐには、2回の接種と接種率90%以上の達成が必要とされる。ガザ全域の接種率は約94%で目標を上回ったが、イスラエル軍が攻勢を強める北部では実施地域の縮小を迫られ、約88%にとどまった。