月収63万円・59歳サラリーマン〈退職金1,500万円〉〈年金夫婦で月23万円〉…60歳定年退職で穏やかな老後を夢見たが、状況を一変させた「84歳・高齢義母のひと言」
定年後も働くかどうかは、老後を見据えてどれほど余裕があるかによります。綿密な計算のもと、「60歳で仕事を辞めても大丈夫!」と確信をもつことができれば、60歳からセカンドライフがスタート。しかし、想定外の出来事で、定年後の生活が一変することも。みていきましょう。 【早見表】年金に頼らず「1人で120歳まで生きる」ための貯蓄額
定年後の生活費はどれほどかかるのか?
――再雇用を希望する者は、定職退職日の2ヵ月前に所定の様式により、会社に申請しなければならない そんな社内規定をみたことがある人もいるのではないでしょうか。現在、多くの企業が採用する「60歳定年」。さらに希望者は定年以降も働き続けられるよう、再雇用制度を導入しているケースが一般的です。 その場合、定年退職半年前~4ヵ月くらい前に面談の場が設けられ意思確認。再雇用を希望するなら、規定内に申請をするというのが、よくある流れです。 定年退職か、それとも再雇用か。その判断基準のひとつが「お金」。定年後に思い描く生活を実現できるかどうかが、ひとつの基準になります。 生活費はどれほどかは、人それぞれ異なりますが、ひとつの基準として、総務省『家計調査』より、平均的な高齢夫婦の家計を確認してみましょう。ともに65歳以上無職の夫婦、1ヵ月の支出は平均25万0,959円。 【平均的な高齢者夫婦の1ヵ月の支出】 ■支出:250959 (内訳) 食料:72,930 住居:16,827 光熱・水道:22,422 家具・家事用品:10,477 被服及び履物:5,159 保健医療:16,879 交通・通信:30,729 教育:5 教養娯楽:24,690 その他の消費支出:50,839 これが定年退職後の夫婦の平均的な支出と仮定すると、年間支出額は301万1,508円。10年で3,011万円、20年で6,023万円、30年で9,034万円。夫婦ともに40年間、100歳まで生きると仮定すると「1億2,046円」お金を使う、つまり、それだけのお金の目途がたてば何ら問題なく、60歳定年で仕事を辞められるといえます。