東大志望の彼が「クリスマスに筆箱をプレゼント」で激怒した深い理由 知っておいてほしい「受験生へのNG行動」
はたから聞いていると「いやいや、そんなに怒らなくても……」と思ってしまいますが、彼にとってはそれが死活問題だったわけです。 確かに考えてみると、今まで使っていた使い慣れた筆箱を直前の時期に変えるというのは抵抗感のある行為だったのでしょうし、わざわざ親からプレゼントされたら使わなければならないということも考えられますよね。 ■ルーティンを壊してしまうと精神的な負荷に これは極端なエピソードですが、受験期に親御さんと子どもがけんかするパターンの1つが、この「ルーティンを壊してしまうこと」なのです。
・大学受験の1カ月前から急に、「塾まで送り迎えしようか」と親が言ってきたけれど、「塾までの電車の時間でどんな勉強をするか」とかを決めていたから、正直ありがた迷惑だった。(東大法学部院生) ・親が勝手に部屋をきれいにして「これで、部屋で勉強できるでしょ」と言われたこと。勉強場所くらい勝手に決めさせてくれよ、とうんざりした気分になった。(東大文三2年生) どちらも、親の行為によって「家から塾まで電車で行くルーティン」「自分の部屋以外の場所で勉強するルーティン」を崩されて不快に感じたという意見ですね。受験生当人としては、1年以上も続けていて、ルーティンとして確立しているものも多いため、それを直前期に変えなければならないとなると精神的な負荷になってしまうこともあるわけです。
これらの行動が子どもにとってマイナスになってしまうもう1つの要因は、親からの善意であるという点にあります。 「塾まで送り迎えしようか」も「これで、部屋で勉強できるでしょ」も、完全に子どものことを思った善意100%の行為ですよね。それでも、それが子どもに対してプレッシャーを与えてしまうことがあるのです。 先ほどの筆箱の例でもそうでしたが、親が善意でしてくれることほど、子どもはそれを断ることが難しくなってしまいます。「送り迎えしようかって言ってもらったからには、お願いしないとだめかな」「部屋で勉強あんまりしたくないんだけどな」と内心思っていたとしても、筆箱でキレた例のように親に対してNOをぶつけられる受験生は少ないのです。