194キロ「加速楽しんでいた」 死亡事故で被告、大分地裁
大分市の一般道で2021年、時速約194キロで乗用車を運転し右折車と衝突、男性会社員=当時(50)=を死亡させたとして、自動車運転処罰法違反(危険運転致死)罪に問われた男性被告(23)は12日、大分地裁の裁判員裁判の被告人質問で、スピードを出す理由を「エンジンやマフラー音、加速する感覚を楽しんでいた」と述べた。 次回公判の15日、検察側が求刑し結審する予定。 被告は死亡事故を起こすまで、高速道路で時速200~210キロ、事故現場の県道で170~180キロ出した経験があると説明。弁護側からの質問に、事故時は「150キロくらい出ている感覚だった」と供述した。 一方、供述調書には、事故直前に感覚では200キロ近く出ていたと述べていたことを検察側から問われると「覚えていない」と答えた。 検察側証人として、死亡した小柳憲さんの姉長文恵さん(58)が出廷。この日の公判で、衝突の瞬間の記憶がないと述べた被告に関し「弟が痛みを受けた時のハンドルの手応えくらい覚えておいてほしかった」と憤りをあらわにした。