親と離れて暮らす子は4万2000人…子どもも大人も幸せになるために「養育里親」の思い
山下さんは、子どもを育てる大人へのサポートも必要だと考えています。 直人さん: 「多少慣れはしたものの大変っちゃ大変なんで、ずっと。なんか逃げ方というか、気持ちの持って行き方を楽な方に持って行けるようになったので。いい意味で切り替えられたというか」 憂さん: 「ほかの大人に頼るとかね」 直人さん: 「そうそう、友達がいっぱいできたので。それこそ里親仲間でNPOとかもやっているんですけど」 憂さん: 「(こどもを)預かってもらったり一緒に遊んでもらったりして」 直人さん: 「夫婦2人だったら、もしかしたらもうちょっとしんどかったかもしれないけど、助けてくれる人が周りにたくさんいるので」
実際に里親としての苦労を体験した、山下さんたちLienのメンバー。 こども食堂では、里子に限らず子育ての悩みなどを聞く相談コーナーを設け、親をサポートする体制を整えています。 NPO法人Lien 兵頭さおり代表: 「親が楽しかったら子どもも楽しくなるし、でももちろん子どもが楽しんでる姿を見たら親も楽しいし、どっちも大切。別に血が繋がってなくても一緒に生活はできるよっていう思い。で実際できたよって。もっとみんな、そんなに大変なことじゃないよって、知ってもらえたらいいと思う」
国が推進する「家庭養護」 愛媛県内で2021年度の里親登録数は244組
里親制度など、何らかの事情で親と一緒に暮らせない子どもたちを社会的に養育する「社会的養護」。 その中には、児童養護施設などで暮らす「施設養護」と、里親などの「家庭」で育つ「家庭養護」があります。 このうち、国が進めているのが「家庭養護」です。 福祉総合支援センター 梶川直裕主任主事: 「より家庭的な環境で子どもの愛着形成を小さいときから図っていく、愛媛県としてもその方向で里親の登録数も増やしていこうと取り組んでいる」
「自然体を大切に」14人の子どもたちを受け入れてきたファミリーホームは
松山市内にあるファミリーホーム菅沢です。 川副叔子さん: 「特別にこれをしなきゃと気負ったことはない。それぞれ個性も違うし、ここへ来る過程もそれぞれ環境も違っている子供なので特別視はしない。本当に自然体で自然に受け入れるという形を一番は大切にしている」 「ファミリーホーム」では、養育里親として経験を積んだ人などが、家庭で最大6人の子どもを育てることができます。