学校跡にキャンプ場 瀬戸内町西古見 地域振興の起爆剤に 災害時は避難所に
鹿児島県瀬戸内町が西古見集落で整備を進めてきた町営キャンプ場「西古見GATE(ゲート)」の竣工(しゅんこう)披露会が17日、現地であった。学校跡地を活用し、サウナ付きの大浴場やソーラーパネル付きの屋外炊事棟などを完備。滞在型観光の誘致とともに、防災・再生エネルギー拠点としての役割も兼ねる。披露会には関係者や集落住民ら約50人が出席し、地域振興の起爆剤として施設の始動に期待を寄せた。 キャンプ場は1986年に廃校となった旧西古見小中学校跡地を活用。約2500平方メートルの敷地に、1区画最大6人まで利用できるキャンプサイトを4区画と、トイレ、EV車の充電施設、サウナ付き大浴場、炊事棟、1棟貸しの宿泊棟1棟(最大6人まで)を整備した。敷地内は無線LAN・Wi-Fi(ワイファイ)も完備。大浴場は一般客も利用でき、タオルの販売や、テント、寝袋などキャンプ用品の貸し出しもある。キャンプ場は18日オープン。大浴場は木曜定休。 施設は太陽光発電施設や蓄電施設を備え、災害時や停電時の住民の避難場所としても運用する。町は今後、風力発電施設も整備する予定で、再生エネルギー拠点施設としての役割も見込む。整備には国の2023年度デジタル田園都市構想交付金を活用し、総事業費は約2億円。 運営は西古見集落(23世帯26人)へ委託する。式典で柳茂樹区長は「町西方地区の活性化に集落として寄与していく」とあいさつ。鎌田愛人瀬戸内町長は「観光、防災、再エネ実証の拠点として、西側に人の流れを生み、周辺地域にも効果が波及していけば」と述べ、期待した。 柳区長と鎌田町長、県大島支庁瀬戸内事務所の上捨石斉宏事務所長、同集落出身で元衆院議員の金子万寿夫氏がテープカットを行い施設の完成を祝った。