【90年代編】創刊40周年特別企画 FRIDAYが撮った!報じた!「時代を写した衝撃ショット」
狂騒のバブル経済の崩壊とともに幕を開けた’90年代
’84 年11月9日に産声をあげたFRIDAY。創刊以来、2147号にわたり、大災害や凶悪事件、芸能界の深層に切り込んできた。 【FRIDAY40周年企画】歴史的大事件をプレイバック「衝撃ショット」 不景気に苦しむ人々に追い打ちをかけるように、阪神・淡路大震災という大災害と、オウム真理教による地下鉄サリン事件という同時多発テロが立て続けに発生したのは、’95年のことだった。同年7月には東京・八王子市のスーパーでアルバイト従業員の女性3人が射殺される衝撃的な強盗殺人事件も発生。日本の安全神話を根本から覆す凄惨な出来事が、社会に大きな影を落とした。 一方、「人面魚」や「矢ガモ」といった奇妙な生物が一大ブームを巻き起こしたのも、昭和の大物俳優・勝新太郎が麻薬所持で逮捕され、「もうパンツははかない」という迷言が生まれたのも、この頃だった。 「山形県鶴岡市の善宝寺・貝喰いの池を悠然と泳ぐ黄金の鯉の頭部の模様が、人の顔に見える……」という記事をFRIDAYが掲載したのは、’90年6月のこと。以後、一大現象となる″人面魚″の第一報である。 その姿を一目見ようと、現地には人が押し寄せ、最盛期には一日1万人を数えたという。なるべく近くで″顔″を拝もうとするあまり、池に落ちた人も続出したようだ。そこから″人面〇〇″という亜種までも話題になり、″人面蜘蛛″や″人面木″なども登場。 ちなみに、当時から30年以上が経った現在でも、この池で″人面魚″が確認されている。さらに、今度は白黒模様のナマズ、通称″パンダナマズ″も出現した。このナマズは、色素が通常個体よりも薄いために白く見える「白変種」。一度見に行ってみては。 ◆勝 新太郎 麻薬所持で逮捕 ’91年5月31日号 羽田空港発の飛行機でホノルル空港に降り立った勝は、’90年パンツの中にコカインと大麻を所持していたことで逮捕された。即日釈放となったが、そのままハワイに籠城。翌年3月に国外退去処分となり、帰国後逮捕された。写真は帰国後の勝を本誌が直撃したときのもの。ある意味豪快で、昭和を代表する大物役者だった。 ◆雲仙普賢岳噴火 ’91年6月14日号 ’90年11月17日、休火山とも思われていた雲仙の普賢岳が約200年ぶりに噴火し、翌年5月には火砕流も発生することとなった。一部のメディアは避難勧告に従わず、取材を継続したが、6月3日、大規模な火砕流に呑み込まれる事態に。取材者、消防団員など43人が犠牲となるあまりにも痛ましい災害であった。 ◆阪神・淡路大震災 ’95年2月3日号 ’95年1月17日午前5時46分、淡路島北部を震源とするマグニチュード7.3の地震が起こった。人口が密集し、生活インフラ・交通インフラが高度に組み上げられた現代都市が初めて経験した巨大な地震は、死者約6400名、住宅被害約64万棟という甚大な被害を引き起こした。 住居の火災や道路や建物の破損はもちろん、阪神高速道路の橋脚までもが635mにわたって横倒しになった光景を目の当たりにしたFRIDAYカメラマンは絶句した。火災で燃えた家、そしてその前で立ち尽くす家族……泣き暮れる人々の姿に、言葉も出ない。遺体が雑然と並べられていたのは、避難者が寝泊まりする体育館の真横にある部屋だった。 ある試算では、被害総額は約10兆円に上るとされている。この震災によって、避難所・仮設住宅の整備、トリアージ(緊急度や重症度に応じて治療の優先順位を決めること)の普及など多くの問題が顕在化した。 ◆オウム真理教サティアン内部に潜入 ’95年4月21日号 ◆麻原彰晃 ’95年6月1日号 ’95年3月22日早朝、警視庁と山梨県警は捜査員約2500人を動員し、オウム真理教への強制捜査に着手した。きっかけとなったのは、捜査の2日前に発生した地下鉄サリン事件だった。化学兵器・サリンを使用したこの無差別殺人テロでは14人が死亡、6300人あまりが健康被害を受けた。 FRIDAYも、山梨県上九一色村にあった教団施設″第7サティアン″に足を踏み入れた。内部には、教団が敵対する相手を殺傷するためのサリンやVXガスなどを製造していたとみられるプラントがあり、パイプが縦横に走るこの施設は、教団の狂気そのものを映し出しているようだった。 同年5月16日、上九一色村の教団施設に極秘に作られていた隠し小部屋で教祖・麻原彰晃(本名・松本智津夫)は発見され、逮捕された。長きにわたる裁判を経て、強制捜査から23年経った’18年7月、麻原を含む教団幹部の死刑囚13人全員の刑が執行された。現在もなお、『アレフ』をはじめオウム真理教の後継団体とされる3団体に対し、団体規制法に基づく観察処分が継続されている。 ◆八王子スーパー強盗殺人事件 ’95年8月18・25日合併号 ’95年7月30日21時過ぎ、八王子市のスーパー・ナンペイ大和田店の2階事務所で、女性従業員3人が射殺された。女子高生2人は後頭部に1発ずつ、残る主婦は頭部に2発撃ち込まれていた。写真は遺体を運び出す捜査員の様子。犯人はいまだ見つかっておらず、警察は現在も事件の情報提供を求めている。 『FRIDAY』2024年11月22・29日合併号より
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