山健組組長の無罪判決、神戸地検が控訴 組員銃撃、一審はカメラ画像「別人の可能性」
神戸市で2019年、暴力団組員が銃撃された事件で、殺人未遂などの罪に問われた特定抗争指定暴力団山口組傘下の山健組組長、中田浩司被告(65)を無罪とした神戸地裁の裁判員裁判判決について、神戸地検は13日、内容を不服として控訴した。 【写真】山健組の中田浩司組長 裁判員裁判では、防犯カメラに写った犯人が、中田被告と同一人物かどうかが主な争点となった。検察側は身体的特徴などから「(中田被告が)犯人と推認できる」と懲役20年を求刑。判決は、防犯カメラ画像には目や眉、頭などが写っておらず「別人が犯人の可能性を否定できない」と結論付けた。 被告は19年8月21日夕、同市中央区で車の運転席にいた山口組系組員に拳銃を発砲し、5発を命中させ重傷を負わせたとして起訴された。山健組は当時、神戸山口組の中核団体で、山口組と対立関係にあった。その後離脱し、山口組と合流した。