スイングの傾向に合った「最適数」ってあるの? ゴルフボールのディンプル数が弾道に及ぼす影響とは?
一般的なディンプル数は300~400個
ゴルフボールは表面に「ディンプル」と呼ばれる無数のくぼみが付いています。 一見すると、どのボールも同じようにディンプルがついているように見えますが、実際はメーカーやブランドによってその数や形状に差があります。 【動画】違いは一目瞭然! これが“キレイなボール”と“汚れたボール”の転がり具合の「圧倒的な差」です
では、ディンプルの数が異なると性能にどのような違いが出るのでしょうか。レッスンプロ兼クラフトマンの関浩太郎氏は以下のように話します。 「ディンプルが付けられている理由は二つあります。一つはボールを下から上へ持ち上げる揚力を作り出し、より高くなおかつ遠くまで飛ばすための役割。二つ目は、ボールの周りの空気の流れを整えて、適切なスピン量で真っすぐ飛ばすためです。ディンプルがないと飛距離が出ず、空気抵抗を大きく受けて弾道が不安定になってしまいます」 「ディンプルの数は300~400個程度が一般的です。ディンプルが多いと揚力が増大し、飛距離アップにつながるためディスタンス系のボールは数が多い傾向にあります。しかし、最近はディスタンス系でもディンプル数を減らす代わりにサイズを大きくすることで、少ないスピン量でも飛距離を確保できるように改良されてきています」 各メーカーはサイズや深さ、数などさまざまな項目を微調整してコンセプトに合ったボールを開発しているようです。 ちなみに、これまでで最もディンプルの数が多いボールは、2018年にミズノから発売された「NEXDRIVE(ネクスドライブ)」で、566個といわれています(生産終了済み)。
自分のクラブとスイングから適切なディンプル数を導き出す
では、自分に最適なボールを見つけるにはどうすれば良いのでしょうか。関氏は以下のように話します。 「選ぶ基準として最も参考にすべきなのは『クラブが持つスピン量』と『自分のスイング』です。例えば、スピンがかかりやすいダウンブローの人が、スピンがかかりやすいクラブを使っていると、ボールが高く上がり過ぎて飛距離が落ちてしまいます。そのため、ダウンブロー気味な人はディンプルの数が少なくて、余計なスピンがかからないボールが選ぶというのもアリです」 「ヘッドスピードが40メートル/秒くらいであればスピン量が3000回転前後、42メートル/秒ほどの場合は2800回転前後が最適なので、自分のヘッドスピードがどのくらいなのか把握したうえでボールを選んでみると良いでしょう」 ボールのディンプル数まで気にしている人は少ないかもしれません。しかし、いま自分が使っているボールがスイングやヘッドスピードと合っているのかどうかは、知っていて損はないかもしれません。
ピーコックブルー