佐久間朱莉、力の源は“尾崎将司”&“山本由伸”「ジャンボさんに早く優勝報告を」
2025年シーズンに悲願のツアー初優勝を目指す佐久間朱莉が、15日に小田急百貨店新宿店が行ったアパレルブランド『Jack Bunny!!』のイベントに出演。オフへの意気込みを語った。 【写真】サプライズケーキ登場で大感激! 日頃からコースでも声援を送ってくれるファンたちに囲まれた佐久間は、ここで“恩返し”となる勝利への気持ちをさらに強めたようだ。今季は開幕戦の「ダイキンオーキッドレディス」を7位で滑り出すと、トップ10入り14度と安定した成績を残し続けた。メルセデス・ランキングはキャリアハイとなる8位。8月には“聖地”セント・アンドリュースで行われた「AIG女子オープン」(全英女子、60位)に出場し、4日間戦い切るなど「充実した一年」を過ごした。 その一方で、首位で最終日を迎えた「富士フイルム・スタジオアリス」や、メジャー大会の「ワールドレディスサロンパスカップ」、最終日に「65」を記録しながら勝利に手が届かなかった「ニチレイレディス」での3度の2位など、“あと一歩”が続く一年でもあった。「初優勝できなかったのは悔しい」。そんな本音も口にする。 この悔しさを糧に、すでに来季への準備を進めている。「オフシーズンに入った瞬間からトレーニングで追い込んでいます。1月はもっと追い込んでいきたい」。トレーナーの指導のもと、メニューも増え、さらに負荷もアップ。そこに瞬発系のトレーニングも追加し、「きつくなっています」と話すほど自らをいじめ抜いている。 1月からはこれに加え、師匠・ジャンボ尾崎のもとを訪れる頻度も増える。オフに突入後、ジャンボ邸に足を運んだものの、その時は本人に会えなかったという。「なんて言われるか…ヒヤヒヤしてます」と笑うが、「ジャンボさんに一日も早く優勝報告がしたい。それを励みにこのオフは頑張りたい」と、やはりその“檄”が一番の力になる。 さらに1月末からは2週間ほど渡米し、アリゾナ州で恒例の合宿生活にも入る。この期間に磨くべきポイントについては、「ショートゲームや100ヤード以内のショット、小技の精度」を挙げる。今年のスタッツをみると、トータルドライビング(ドライビングディスタンスとフェアウェイキープ率の順位の合算値)とパーオン率順位の合算値で導く『ボールストライキング部門』で1位を獲得。“ショットのうまさ”を発揮し続けた。 ただ、66.474%で19位だったリカバリー率と、2.7528%で23位だった3パット率については、「ここが良くなれば、もっと上に行ける」と感じた部分。それだけに、グリーン周りの向上は、初優勝へのキーワードと考えている。 アリゾナは大谷翔平、山本由伸が所属し、今年世界一にも輝いたメジャーリーグのロサンゼルス・ドジャースがキャンプを張る地でもある。「山本由伸さんが好き」という佐久間は、昨年に続き訪れる予定だ。「去年行って、もっと頑張ろうと思えた。今年もそう思いたい。見てるポイントは…ファン目線ですね」と言って笑ったが、これも厳しい冬を乗り越えるための大きなモチベーションになる。(文・間宮輝憲)