薪&炭で焼く、京地どりのうまみや京野菜の甘みを実感できる、鶏料理専門店が京都・四条にオープン!
教えてくれる人|笹岡 隆甫
1974年京都生まれ。京都大学工学部建築学科卒業。舞台芸術としてのいけばなの可能性を追求し、日本-スイス 国交樹立150周年記念式典をはじめ、海外での公式行事でも、いけばなパフォーマンスを披露。2016年には、G7伊勢志摩サミットの会場装花を担当した。主著に『いけばな―知性で愛でる日本の美―』(新潮新書)。
薪の炎を囲む、シックな空間
京都市営地下鉄「四条駅」より徒歩5分。一見、見落としそうな長く細い路地を通り、木の扉を開けると、L字形カウンターで揺れる薪火を囲む空間が広がる。
「街中にある別荘のような空間を目指しました」と話すのは、店長兼侘家グループ総料理長の秋山達行さん。店は京都・北山にある人気洋菓子店「マールブランシュ」の兄弟ブランドである焼き鳥店「侘家古暦堂」の新展開だ。本店で20年以上経験を積んだ秋山さんの新しい挑戦が、炭と薪による2つの調理だという。
カウンター8席のみの特別な空間にはレコードプレイヤーが置かれ「オーナーの、音にもこだわりたいという思いを形にしました」とのこと。かけているレコードのジャケットを掛け軸に飾る演出も粋だ。
笹岡さん「路地を進むと現れる隠れ家的なお店。内装もシックで上品。薪の炎を見つめているだけで落ち着けます。」
炭と薪調理の京地どりを満喫
料理は一斉スタートのコースのみ。スープから始まり、薪焼き野菜や焼き鳥、ご飯ものやデザートまで、10種以上が15,000円で楽しめる。
コースのスタートはスープで。「まずはスープでほっこりしていただきたいですね。胃にもやさしいですし」と秋山さん。メニューは時期によって変わり、白湯やサムゲタンのときも。今回は、鶏ムネのミンチを2時間程度じっくり煮出しただしをこした清湯を醤油で味付けしたやさしいスープ。具材は聖護院大根と針ショウガ、あさつきが入る。
笹岡さん「炭と薪を駆使した繊細な鶏料理が味わえます。スープが格別。私がうかがったときは、松茸入りの鶏清湯スープでした。一口ひと口、味わっていただきたいです。まずはスープでおなかを温めると、焼き物への期待が高まりますよね。」