愛と経済の伝道師“宗さま”こと宗正彰「上がり始めた”長期金利”と“2024年の株主総会の特徴”」を解説
◆「優待狙いの投資」でもOK ただし注意点は?
やしろ:そして最近の個人株主は、企業からの魅力的な優待券狙いの人も多いようですが、これについてはどのように感じていますか? 宗正:「優待狙いの投資は本末転倒だ」なんて言う人もいるのですが、私は非常に良いことだと思います。投資の世界はハードルが高く見えがちですが、入口は親しみやすいところからで良いと思うんです。 株の売買で得られるリターンをキャピタル・ゲインと言います。そして配当金はインカム・ゲイン。優待制度は株式が持つ第3の魅力と言ってもいいと私は思いますね。 ただ注意すべき点もいくつかあります。例えば株主優待の権利確定日直前は、当然みんな優待の権利を取りたいので、株価が高くなっていることが多いんですよ。そこを過ぎると、株価が急落するリスクもあります。 やしろ:そういうものなんですね。あまりにも優待をよくしすぎちゃうと、そういう波風を大きく作ってしまうような現象も起きると。 宗正:業績の悪化で、企業が優待制度の内容を変えたりすることもあります。時には取り止めることもあるくらいです。本来は配当金と同じように、株主優待も長期保有前提の方が良いことは確かです。 やしろ:話は少しずれてしまうかもしれませんが、自分が本当に好きで応援したい企業の株を買っておく。そこで優待券を毎年もらうというような、そういう動きでもいいのでしょうか? 宗正:それが本来あるべき株主像の一つですよね。 やしろ:「あの鉄道が好きだから」「あのテーマパークが好きだから」とか、そういうことでもいいんですよね。 宗正:いいですよ。株主総会と同じタイミングで株主限定のコンサートを開く企業もあります。テーマパークの運営企業の中には、テーマパーク内で株主総会を開く企業もありますからね。株主総会と株主優待を足し合わせたような企業の試みです。いずれにしても、ここから先、資産運用は大事です。 やしろ:投資の入口としては、そういうところから入ってきてもいいんですね。 宗正:全然いいと思います。先ずは一歩踏み出すことが重要です。 やしろ:ありがとうございます。「宗正彰の愛と経済と宗さまと」はAuDeeにて毎月10日20日30日に配信中です。ということで、宗さま、今月もありがとうございました。 宗正:ありがとうございました。