SNS型投資詐欺の被害急増 広島県内1~3月で8億4550万円の被害 著名人の広告からLINEグループに誘導
被害が急増しているSNS型投資詐欺。インスタグラムやフェイスブックなどSNSの広告で著名人の名を使って「もうかる株を教える」などとして、LINEで投資をもちかけ、資金を振り込ませる詐欺だが、その手口とだまされないようにする注意点を広島県警担当の毛利祥子記者がまとめた。 【画像】振り込む前に誰かに相談を
著名人の名や写真を使ったSNSの投資広告
インスタグラムやフェイスブックなどSNSで「もうかる株を教える」などとあおった広告から無料通信アプリのLINEに誘導し、投資を持ち掛けるSNS型投資詐欺。 広島県内では2023年秋ごろから被害が増加し、2024年は3月末までにあわせて79件、約8億4550万円もの被害が判明している。 広島市に住む自営業の70代男性は、著名人の写真が使われたSNSの広告を信じ、インターネットバンキングで約20回にわたってお金を振り込み、8000万円以上をだまし取られた。 毛利祥子記者: 実際に私のインスタグラムに表示された広告では、経済アナリストの森永卓郎さんや実業家の堀江貴文さんといった著名人の写真を使ったり、お金が増えているように見える映像を使って興味を引く内容になっている。 では、広告を開いた後はどうなるのか?広告をタップすると、投資を勧める画面が表示され、その中でLINEに登録するよう促し、有名人や投資家の弟子を名乗るような人たちとのやり取りが始まる。 その後は、グループトークに招待されることが多いという。グループトークのほかのメンバーは用意されたサクラと見られ、「投資を指導する先生がいる」「もうかる株を教える」といったやり取りが交わされ、もうかったお金で買ったとする車や時計の写真を送ってくることもあるという。 警察庁がまとめた全国の被害状況によると、2023年の後半から被害が多くなっている。 広島県内では、2023年の被害額は6億7000万円ほどだったのが、2024年は3月末までの3カ月間で、8億4000万円を超え、すでに2023年の被害を1億8000万円近く上回っている。