電気自動車の「バッテリー問題」にどう取り組むか
さらに、このプロジェクトはリユースでも寿命を終えて、完全に使いきったバッテリーのリサイクルも模索すると言う。 こうしたシステムが完成すれば、仮にEV単体で見た時「走行中のエコを生産時負荷がほぼ打ち消してしまう」としても、リユース時に十分にリターンを得ることができるようになるわけだ。将来的にこのシステムが発展すれば、スマートグリッドの一部として稼働できるポテンシャルもあると思われる。 日本の現状にとって、エネルギー調達は一筋縄では行かない情勢になってしまった。原子力か再生可能エネルギーか、あるいはガスタービン・コンバインドサイクルの様な新しい火力発電か、その出口はまだ見えない。が、こうしたリユースバッテリーを使ったシステムの進歩が引き金になって、大きな改革につながる可能性はどの選択肢になったとしても期待できるはずだ。 (池田直渡・モータージャーナル)