ホテル森羅がミシュランの「セレクテッドホテル」に選出 館山(千葉県)
館山市塩見のホテル「THE SHINRA(森羅)」が、レストランの格付けで知られるミシュランガイドのホテル版で「セレクテッドホテル」に選ばれた。今回選ばれた全国243施設のうち、県内では唯一。スタッフらは「これを励みに日々進化、さらに新しいものを提供し、地域一体となって館山の観光を盛り上げていきたい」と思いを新たにしている。 ミシュランガイドが独自の指標で国内のホテルや旅館を評価するもので、国内では今回が初めての選出。7月4日に発表された。 評価基準は、▽建築やデザイン▽サービスの質、快適性▽独自性――など五つ。基準を満たした宿泊施設のみがミシュランホテルガイドで紹介され、その中でも優れた施設は1~3のキー(鍵)が与えられ、順位が付けられている。 森羅は、大規模なホテルでは味わえないきめ細やかなサービス提供などが特長の「スモールラグジュアリーホテル」の先駆けとして、2006年に開業。全室、温泉の露天風呂が付いた客室と、館山らしさにこだわった料理などで宿泊客を迎え入れている。 長谷川友美子支配人によると、ミシュランの評価が行われていることは事前に知らされておらず、セレクテッドホテルになったことは報道で知ったという。寝耳に水のうれしい情報に「お客さまの声を頂きながら、多くの縁で成長して来られた。高評価を目指そうとやってきたのではなく、滞在を楽しんでほしいという思いが、評価の一つにつながったのでは」と推察する。 厨房(ちゅうぼう)を指揮する田中治水総料理長は、「自社の定置網で取れた地のものを使い、館山らしさをホテルのコンセプト通りに表現、提供できた」と、自分たちがこだわってきたことへの評価に笑顔をみせた。 今回の選出が県内では唯一となったことに長谷川支配人は、「これをきっかけに、グループホテルをはじめ、地域の宿泊施設が一体となって館山の良さを発信し、観光の地として何度も館山を選んでいただけるよう盛り上げていければ」と意気込む。「せっかく選んでいただいたので、目標としてミシュランキーも獲得できるよう、これからも頑張りたい」などと話した。