妻が子どもを幼稚園から大学まで私立に通わせたいと言っています。世帯年収600万円ではさすがに厳しいですよね?
表は総務省統計局「1世帯当たり1か月間の収入と支出(総世帯)」を基に筆者作成 年収600万円の家庭が、幼稚園から大学まで私立に通わせる場合、どの程度の教育費がかかるかを確認してみましょう。1年間の消費支出は25万4559円×12で305万4718円です。年間実収入は47万7107円× 12 で 572万5284円になるため、267万0566円が余ります。 幼稚園から大学までの教育費用846万9981円を18年間(3歳から22歳)で割ると年間で必要な教育費は約47万555円です。教育費を確保した場合の残りの可処分所得は、220万11円になります。 年収600万円の家庭が私立教育を全て負担することは可能です。ただし、緊急時の支出などを220万円の中で賄うことになるため、老後資金の準備や住宅購入などの他のライフプランにも影響を与える可能性があります。
教育費以外の支出も考慮
教育費以外にも、老後資金の準備や住宅購入など、将来に向けて備えておきたい支出があります。これらの支出を考慮すると、年収600万円世帯で私立教育を全て負担することは難しいといえるでしょう。教育費負担を軽減するために、以下のような解決策が考えられます。 ●奨学金制度の活用 ●教育ローンの利用 奨学金制度の活用や教育ローンの利用は、教育費の負担を軽減するために有効な手段です。これらの制度をうまく活用することで、教育費の負担を分散し、家計を安定させることが可能になります。
幼稚園から大学まで全て私立に通った場合の教育費は約847万円/大きな負担となる
幼稚園から大学まで全て私立に通った場合の教育費は約847万円となり、大きな負担となります。年収600万円の家庭が全て私立に通わせることは可能ですが、生活の他の部分で節約が必要となるでしょう。難しい場合は奨学金制度の活用などの解決策があります。 教育費が家計に与える影響をしっかりと理解し、将来にわたり家族の生活を安定させるための対策を講じましょう。 出典 文部科学省 令和3年度子供の学習費調査の結果 文部科学省 国公私立大学の授業料等の推移 総務省統計局 第22章家計 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部