女子ツアーはアメリカとヨーロッパでどんな違いがある? 両ツアーを飛び回る40歳の上原彩子が感じた世界のゴルフとは?
2013年に米女子ツアーに主戦場を移した上原彩子。不惑(40歳)を迎えた現在は、欧州女子ツアーにも参戦し世界中を飛び回っている。両ツアーや各国のゴルフ事情を聞いた。 銅メダルの松山英樹のアイアンショット【連続写真】
米女子ツアーに参戦初年は、アリゾナから車でカリフォルニアに移動中、砂漠で車がガス欠になりかけたり、離陸直前の飛行機で体調不良となり、降ろされて立往生したりとトラブルは山のようにあったという。 欧州にも活動を広げたことでますますハードな生活になりそうだが……。 「欧州女子ツアーといってもヨーロッパだけで試合をしているわけじゃなくて、インドやアフリカなどでも開催されています。いろいろなところに行けて、すごく楽しいですよ」 米女子ツアーと欧州女子ツアーの違いを聞くと、「米女子下部のエプソンツアーもですけど、自分でバッグを担ぐことがけっこうあります。久しぶりに自分で担いだときは(日本女子ツアー下部の)ステップの頃を思い出しました。あれで鍛えられていたので平気です(笑)」。 上原は現在40歳だが、「米女子ツアーって、選手が本当に若くなっている。欧州ではけっこうベテランが頑張っているんですよ。米女子でプレーしていて、その後、ヨーロッパに戻ってプレーしていたり。彼女たちはベテランでも飛ばしますね。たとえば、ジュリ・インクスターさんがプレーしていたりしますけど、飛距離では引けを取らないんですから驚きです。ジュリさんは64歳でしたっけ。私も一緒に回りましたが“戦えない”って感じじゃないんですよ。やっぱり、ある程度の飛距離があると長く戦えるのかなと思いましたね。欧州は米女子に比べて短めというのもあります。飛距離より正確性が求められる。だから、私にも勝利のチャンスはめちゃめちゃあると思っています」。 日本の女子では黄金世代やプラチナ世代、ミレニアム世代などが活躍しているが、いくつになっても好奇心、チャレンジ精神旺盛な上原彩子。 彼女のタフさにこれからも注目だ。 取材・写真/南しずか ※週刊ゴルフダイジェスト2024年8月20&27日合併号「バック9」より
週刊ゴルフダイジェスト