ジュリア・ロバーツ 素顔は頭がよく明るい女性「チャンスは1回」簡単なんて楽しくない 自分に正直、挙式3日前のキャンセル騒動も
【1万本を見た映画記者 極私的スター名鑑】 ハリウッドには演技の上手な美人女優がごまんといるが、スターになるには理由が必要だ。ジュリア・ロバーツはシャイだけど華やかでポジティブな魅力がある。彼女は田舎で演劇学校を経営していた両親の末っ子。地元の高校を卒業し個性派で有名な兄、エリック・ロバーツと姉を頼ってニューヨークへ行く。 【ツーショット】ジョージ・クルーニーとジュリア・ロバーツ 1989年、南部の田舎町が舞台の女性映画「マグノリアの花たち」(ハーバート・ロス監督)でベテラン女優たちと共演。まだ無名だった彼女だけがアカデミー賞助演女優賞の候補になって注目される。 翌年にリチャード・ギアと共演したロマンチックコメディー「プリティ・ウーマン」(ゲイリー・マーシャル監督)でコールガールの華麗な変身を演じ、大口笑いで魅了。ディズニー映画始まって以来のメガヒットで、今度はアカデミーの主演女優賞候補になって大スターの仲間入り。 以後は1年に1本のペースで主演。社会派映画「エリン・ブロコビッチ」(2000年、スティーヴン・ソダーバーグ監督)で同主演女優賞を獲得、最高のギャラを取るトップ女優になった。 イタリアやインドでロケをした「食べて、祈って、恋をして」(10年、ライアン・マーフィー監督)の宣伝で1度だけ来日。素顔は頭がよくて明るい女性だった。 「簡単にできることをしても別に楽しくないでしょ。どう演じればいいか悩むのはエキサイティングだし、チャンスは1回しかない。だから一生懸命にやることは楽しいことでもあるのよ」 共演男優とすぐ恋愛関係になる行動派。キーファー・サザーランドと婚約、挙式3日前に「自分に正直でありたい」とキャンセルしてマスコミをにぎわした。2度目に結婚した映画カメラマンとは男女の双子と次男を出産し、以降ゴシップとは無縁になっている。 ■ジュリア・ロバーツ 1967年10月28日生まれ、57歳。米ジョージア州出身。 ■垣井道弘(かきい・みちひろ) 1946年、広島県三原市生まれ。明治大学文学部卒。週刊誌「女性自身」の記者を経て、映画評論家になる。著書に「MISHIMA」(飛鳥新社)、「今村昌平の製作現場」(講談社)、「ハリウッドの日本人」(文芸春秋)、「緒形拳を追いかけて」(ぴあ)などがある。