「一目惚れだった」元オウム幹部と獄中結婚 なぜ決意?触れ合えない愛の形は?「(獄中結婚は)最大の愛情表現だと思っている」
2016年、知的障害者施設「津久井やまゆり園」で、入居者19人が殺害され、26人が重軽傷となった事件。「重度の障害者は生きていても仕方がない」と身勝手な理由でから犯行に及んだ植松聖死刑囚は、東京拘置所に収容されているが、先日、『獄中結婚』していたことが判明した。 【映像】新見死刑囚が妻にプレゼントした「マフラーとアクセサリー」 なぜ罪を犯した人と獄中結婚するのか。かつて、獄中結婚していた新実由紀さんは、オウム真理教の元幹部・新実智光と獄中結婚していた過去を持つ。麻原彰晃こと松本智津夫が教祖・創始者として設立したオウム真理教が引き起こした地下鉄サリン事件。東京の地下鉄に猛毒の化学兵器であるサリンを撒き14人が死亡、6000人以上が重軽傷を負った無差別テロを起こした。由紀さんの夫はその元幹部で、事件にも関与していた新実智光元死刑囚だ。 獄中結婚にはどんな意味があるのか。月刊「創」の篠田編集長は「(確定死刑囚に面会できるのは主に)法律では家族と弁護人だから、世の中と接点がなくなり、隔絶されることへの不安は相当あると思う。誰かが会いに来るのはすごく精神的に救いになる」と答えた。 普通の会社員だった女性がなぜ死刑囚と出会い、獄中結婚したのか。知られざる獄中結婚について『ABEMA Prime』で話を聞いた。
■新実由紀さんが獄中結婚した経緯
由紀さんは2002年、アレフ(オウム後継団体)に勧誘され、入会。2006年に東京拘置所の新実智光元死刑囚宛てに「会いたい」と手紙を出したという。「道場で出家信者の人が『信者だった遠藤誠一さん(元オウム真理教幹部・元死刑囚)に会いに行った』と教えてくれた。それだったら自分も上の人に会いたいって気持ちで手紙を書いたら、『じゃあ会いに来てください』と返事が来た」。 新実智光元死刑囚に会った由紀さんは「一目惚れした」という。その後も、月2回の面会をつづけた。由紀さんは「事件を起こした人には見えなかった。社会と触れ合わないから綺麗だった」と語る。 また、「オウムの信者だったら、もう面会は許可しないとなったので、2008年にアレフを脱会した。そして、夫の死刑が確定した翌年に東日本大震災があった。その直後に心境の変化があったみたいで、結婚しようと言われ、わかりましたと返事をした」と明かす。