「シーズン最後に、『この2/3は無駄ではなかった』と言えるように」広島ドラゴンフライズSF・船生誠也が見据える残りのシーズン
2021年に広島に加入すると、万能型スモールフォワードとして活躍。2022-23シーズンにはB1通算500アシストを達成するなど、いまやドラゴンフライズに欠かせない存在となった船生誠也が、2シーズン連続のチャンピオンシップ進出を目指すチームの 『今』、そして、バスケット選手として目指す姿を語る。(取材は2024年3月1日) 【写真】今シーズン限りでの現役引退を発表している朝山正悟 ◆『ゲームの色』を変えるために、全員がやるべきことをやる ー2023ー24シーズンも2/3が終わりました。現在のチームの状態はいかがでしょうか。 「シーズンの2/3を終えて、負けが昨シーズンと並んでしまっている状況ではありますが(取材の3月1日時点)、チャンピオンシップ(以下、CS)出場へのラインは周りのチームに比べてもチャンスがあると感じています。もちろん、もっと良い位置にいたいという思いはありましたが、最終的にCSに出場することで、『この2/3は無駄ではなかった』と言えるようになればと思っています」 ーでは、船生選手ご自身のここまでの手応えはいかがですか。 「シーズン序盤はスタートで使われることが多かったのですが、色々な選手が加わる中で、プレータイムの少ない試合も増えてきました。僕自身は、交代出場するプレーヤーの役割のひとつに、チームの雰囲気やゲームのトーンを変えることがあると思っています。その点は、自分自身もすごく意識をしていますね」 ー『ゲームの色を変える』ために、特に意識していることはありますか。 「何を持って『流れが良い』というのかにもよりますが、良い流れがどこから来るかというと、例えばきっちりルーズボールやリバウンドを取りに行く、予測できないことに対して常に準備をしておくというところだと思っています。全員が、やるべきことを完遂する。それが重要なのではないでしょうか」 ー船生選手は広島加入3年目となります。加入当時と現在とで、チームの変化や進化を感じる部分はありますか。 「やはり、昨シーズンB1で初めてCSに進出したことは大きかったと思います。クラブにとってもすごく大きな進化だと感じる一方で、それを継続する力がなければならないとも思っています。これをスタンダードにしていくという意味では、選手はもちろん、ファンのみなさんや会社、チームのカルチャーがしっかりしていないといけません。そういう部分も、少しずつ良くなってきているのではないかと感じています」 船生誠也(ふにゅう・せいや) 1993年12月15日生、福島県出身 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ、富山グラウジーズ、琉球ゴールデンキングスを経て2021年、広島ドラゴンフライズに加入。2022-23シーズンにはB1通算500アシストを達成したSF。190㎝を超える長身ながらディフェンスにも長けており、さまざまなポジションをこなす万能型選手。
広島アスリートマガジン編集部