64分に2点目を決めたFW18山内愛翔(2年)を囲む新田イレブン

　9月23日に合同チーム3チームを含む48校45チームが集い開幕を迎えた第103回全国高校サッカー選手権愛媛予選。高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2024 四国参加中のため準々決勝から登場する帝京第五を除くシード3校が初戦を迎えた10月14日の3回戦では3会場で7試合が開催され、うち北条スポーツセンター球技場での第3試合では、新人大会8強、県総体4強の第4シード・新田が、過去選手権5回出場を果たしており、MF松下佳貴（J2ベガルタ仙台）などJリーガーも多数輩出している松山工と大会初戦を戦った。 【フォトギャラリー】吉田 vs 大洲 　松山市内のサッカー強豪校同士の対戦とあって会場が200人以上の観衆で埋まる中、両校は4-2-3-1システムのミラーゲームで対峙。スターティングイレブンは新田がGKは17奥村俐仁(2年)。4バックは右から6石橋凛(2年)、19吉田慶志(2年)、5永戸里空(3年)、3白井京典(2年)。中盤はダブルボランチにキャプテンの10田主松永羽(3年)と4石田一昂(3年)が入り、右サイドに22木原大耀(2年)、左サイドに11加藤陸瑛(3年)、トップ下が8仲田蒼音(3年)。ワントップは18山内愛翔(2年)となった。 　一方、松山工はGKが1野嶌海里(3年)。4バックは右から15山岡知忠(1年)、2清水堅心(2年)、4門脇巧真(3年)、キャプテンの3長尾海音(3年)。中盤はダブルボランチに7冨岡晃弘(2年)と6松樹夏生(3年)が入り、右サイドに13山西颯人(2年)、左サイドに10樽古希心(3年)、トップ下が9大内聖永(2年)。ワントップは8光宗空大(3年)となった。 　試合の前半は終始ファーストトラップ技術の高さを基盤に多彩なパス回しを繰り出す新田に対し、相手を引き込んでからのロングカウンターに活路を見出す松山工の構図に。「相手は個々の技術が高いので連続して追うしかない」(坂本哲也監督)松山工の奮闘によりスコアは0-0で終わったものの、時にはセンターバックの5永戸まで前線に飛び出す新田の厚い攻めに身体を張り続けた松山工の疲弊は明らかだった。 　後半に入ると両者の運動量差はより鮮明なものに。それでも松山工は再三再四のファインセーブを見せたGK1野嶌を中心に水際で食い止めてきたが、迎えた54分、新田はMF22木原が右サイド突破から入れたクロスに対し8仲田がニアサイドでスルー。これにより完全に中央でフリーとなったFW18山内が落ち着いてGKとの1対1を決め先制点を奪うと、続く65分にも46分に4石田に代わって右サイドバック2清水結人(3年)の豪快なオーバーラップから入れたクロスを再び山内が決め2-0。試合の主導権を完全に引き寄せた。 　それでも松山工は67分には6松樹がPA左から際どいループシュートを放つなど、ファイティングポーズを失うことはなかったが、新田の牙城を崩すまでには至らず。結局試合は松山工をシュート4本に抑えた新田が2-0で大会初戦を快勝。4年ぶり4度目の選手権出場へ好発進を遂げた彼らは10月26日の準々決勝で八幡浜工と対戦する。 （取材＝編集部）