民放ドラマ、最高の芝居で魅せた助演女優は?(3)巧みな演技で何十倍も跳ねたキャラに…ドラマ界のニュースター
2024年も数々の名作が生まれた。中でも、ここ数年の民放ドラマの勢いは凄い。各局がこぞってヒット作を生み出そうとしている熱意が画面越しに伝わり、それに伴い役者陣のパフォーマンスもより充実しているように思える。そこで今回は、2024年のドラマで印象を残した“助演女優”を5人セレクトして紹介する。第3回。(文・明日菜子)
ファーストサマーウイカ『光る君へ』(NHK総合)
今年を代表する作品となったのが、大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合)。大石静の圧倒的な筆捌きは、従来の大河ドラマファンだけではなく、文学史好きをも取り込んだ。 高畑充希の定子、黒木華の倫子、見上愛の彰子、南沙良の賢子ーーここでもかなり迷ったが、『光る君へ』からは、ききょうを演じたファーストサマーウイカを挙げたい。バラエティー番組での活躍もさることながら、テレビドラマでも欠かせない存在になっており、今年は『不適切にもほどがある!』(TBS系)にも出演。 『光る君へ』で演じたききょうは、ミステリアスなまひろ(吉高由里子)に対して、あけすけな性格でありながら、“推し”である定子に忠誠を尽くす純粋さが、どこか憎めなかった。ほんのわずかなシーンでも記憶に残り、ファーストサマーウイカ自身のパブリックイメージをもとに、何十倍も跳ねたキャラクターになったと思う。 (文・明日菜子)
明日菜子