【独自】都心の一等地にある都立高校跡地が10年使われず“塩漬け”…維持費だけで年間約140万円の税金 天井は剥がれ外壁ボロボロ
廃校になった旧都立高校の敷地と校舎について、10年以上使われず“塩漬け”状態になっていることがわかった。 2012年に閉校した東京・目黒区の旧都立芸術高校の跡地は約6200平方メートルの敷地に校舎や体育館など3棟が立ち、延べ床面積は約8900平方メートルにのぼる。都によると、跡地の活用方法について、今も結論が出ていないという。敷地や校舎の清掃など年間で約140万円の維持費用がかかっており、早急な活用方法が求められている。 【画像】10年間使用されず“塩漬け”になっている旧都立芸術高校の跡地の現状を見る
東京・渋谷駅から1.5km 高級住宅街の一角
東京都心の一等地にたたずむ廃墟と化した建物。 ブロックはボロボロ、教室の天井は剥がれ落ちる、外壁はあちこちに損壊が目立つ、路上には大量のドングリの実が放置されたまま…。 近所の人は「夜、歩くのにちょっと怖いですね…」とこの建物についての感想を寄せた。 10年以上にわたり利用されることなく“塩漬け”になっている東京都の土地と建物の存在が、FNNの取材で明らかになった。 その都有地とは、渋谷駅から西にわずか1.5kmで、目黒区内に立つ旧都立芸術高校の跡地だ。付近には東大の駒場キャンパスなどもある高級住宅街の一角にある。 テニスコート約24面分の敷地面積に旧校舎や体育館など3つの建物が並ぶこの土地で、かつて、歌手でタレントの泰葉(やすは)さんなども学んでいたが、今から12年前、新宿区に総合芸術高校が開校したことに伴い閉校していた。 その後、すでに10年以上にわたり建て替えや再利用されることもなく現在まで残っているというこの建物。 パッと見はまだ使用できそうだが、2階の窓ガラスにはひびが入り、穴も開いていた。さらに、校舎内を見てみると、複数の教室の天井が崩落していることも判明した。 この校舎の清掃などに年間約140万円の維持費用が毎年かかっているというのだ。
小中高一貫教育校の候補地に浮上も…結論出ず
近所の人は「もったいない」「何ができるのかなとずっと思ってたけど」と話す。 この一等地をどう生かしていくか。都も何も検討していなかったわけではないようで…。 猪瀬都知事(2012年12月当時): 小中高一貫校もこれから考えていく必要があるでしょう。 かつての猪瀬都知事が、小中高一貫教育校を提唱した際、その候補地に浮上したこともあったようだが、結局、現在に至るまで跡地をどうするかの結論は出ず。 近所の人は「(例えばこの場所に)大きなスーパーなどができればいいけど、無駄な税金ですね」と話す。 このままでは年間140万円の税金が旧校舎の維持のためだけに今後もかかることになり、早急な活用法が求められている。 (「イット!」 10月14日放送より)
イット!