民進党代表選立候補者らが共同会見(全文1)議論する代表選挙を進めたい
枝野幸男氏の政見
枝野:代表選挙に立候補いたしました枝野幸男です。出馬することに決めた動機は、危機感と怒りです。党の再生はもちろんのこと、立憲真意がないがしろにされ、政治が私物化され、考えられないような情報隠蔽がまかり通ってしまっている。こんな政治の状況に強い怒りを感じています。一刻も早く、まっとうな政治を取り戻さなければならない。 私はこれまで、官房長官や幹事長など、リーダーを支える立場で仕事をしてきました。今、53歳。官房長官は現行制度で最年少で務めさせていただきました。そうした経験を生かし、私だからこそできることがある。リアリズムと実行力を持って、今の政治に変わる明確な対抗軸を打ち立てる。そのために、私自身が生まれ変わって、今度はリーダーとしてこの党をまとめ、政治を動かしていく。そんな決意で立候補をいたしました。 最初に申し上げておきたいのは、この代表選挙を、単にリーダーを変える、リーダーを選ぶという選挙にしてはならないということです。民進党そのものが、全体が変わっていく、その選挙にしなければならないと思っています。今の民進党が置かれている状況は、リーダーを変えたからといってすぐによくなるような、そんな甘い状況ではありません。1人1人がそれぞれの力を出し合い、持ち寄り、地道に一歩ずつ党を立て直していく。そのことなしに党の再生はありません。その1人1人の力を集めていく、そのリーダーに私はなりたいと思っています。 幹事長として2年間。全国各地で厳しい中、頑張る自治体議員の皆さん、それを支える、党員やサポーターの皆さん、候補予定者の皆さん、さまざまな声を聞いてきました。その中には、本当にたくましく、力強く頑張っている仲間がたくさんいます。全国には国会議員のいない県が11あります。例えば沖縄。ゼロからというよりマイナスから、30代の若い2人が県組織の立て直しのために奔走してくれています。こうした力こそが、民進党再生の原動力だと私は思っています。こうした地域の声を、地域の力をしっかりとつなぎ合わせ、その力を最大化させる、そのためのボトムアップ型のリーダーとして、私はこの党を立て直していきます。 党の立て直しには、自民党とは違う明確な旗が、対抗軸が必要です。その1つは自己責任型の社会を変え、多様性と支え合いの経済を取り戻すこと。前原さんのAll for Allと大きく共鳴する理念だと思っています。問題は、これをどう具体化していくのか。どう進めていくのか。リアルで具体的なプログラムをしっかりと作り上げていきます。 原発ゼロはもはやリアリズム。官房長官や経済大臣としての経験を踏まえ、一刻も早い原発ゼロを目指します。専守防衛を外すような憲法改悪と徹底して戦います。ジェンダー差別やヘイトスピーチなど、多様性をないがしろにしている問題。そして情報公開。こうしたところでも私たちには、自民党とは明確に違う対抗軸があります。こうした対抗軸をしっかりと示し、そして地域から、草の根から、地に足を着けて、いっときの風に流されることなく、民進党をしっかりと立て直していく。その先頭に立たせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 【連載】民進党代表選立候補者らが共同会見 全文2へ続く