光る君へ、衝撃の展開…大河オリジナルキャラ「直秀」の果たした役割 〝決定的な身分差〟描く
「男だったらなぁ」のその後
水野:直秀が亡くなった後、父の為時から「お前が男だったらなぁ」と言われたまひろが「私もそう思います。男だったら勉学に励んで内裏に上がって世をただしたい」と引き受けるシーンも印象的でしたね。 たらればさん:今後、まひろの歩む道はさらに厳しくなってくるわけですけど、今回の出来事を踏まえての言葉は重いですね。 これは優れた物語の「あるある」なのかもしれないんですけど、源氏物語を読むと、その時々の(読者側が生きている)社会の一番の問題点が浮き上がって、その物語に色濃く反映しているように読めることがあります。 現代ですと、身分制度(格差)やジェンダー(男女の文化的、制度的な違い)が意識されるんだろうなと感じます。 だからこそ、この先も、同じ人間なのに「生まれ」で社会からの境遇が大きく異なったり、「男であること」「女であること」の違い(の理不尽さ)が、このドラマでも強く出てくるのでしょう。 この「おまえが男だったらな」という、「紫式部日記」にも出てくる言葉を、どう処理していくかが楽しみでもありますよね。 水野:確かにそうですね。は~、それにつけても直秀ロスですね…。 たらればさん:とにかく直秀には、あの世できれいな海を見ながら打毬(だきゅう)でも楽しんでいてほしいなと思います…。あと、ドラマの後半で、直秀にそっくりな双子の弟とか、息子とかが出てくれねぇかなと……。 ◆これまでのたらればさんの「光る君へ」スペース採録記事は、こちら(https://withnews.jp/articles/keyword/10926)から。