逸材ということでは大成の堺 千真投手（3年）も期待されている。昨夏から1番を背負っていたが、180cm70kgとボディバランスもいい。もう少し力強さが増せば、大化けしていく可能性もありそうだ。 　津島の西尾 友志投手（3年）は、谷山 和広監督が「あまり調子がよくない時でも、なぜかあまり打たれない」というように、巧みな投球術を身につけているクレバーなタイプの投手だ。低めへの制球が精度を増していけば、さらに面白い存在になっていきそうだ。

【東三河地区】全国クラスのモイセエフに加え、各強豪校に好投手が点在

小栗 遥大（豊橋中央）

　今年は東三河地区に好投手が多くいるということでも、話題になっている。昨秋の東海大会を制して10年ぶりにセンバツ出場を果たした豊川では、センバツ以降に2年生の投手が台頭してきた。ことに平野 将馬は、甲子園でも2イニングを投げたが、そこで抑えたことで自信を得て、その後に大きく成長して春季大会では背番号1を背負った。経験を積んでいくことで、投球術も上がっていくであろう。 そして、長谷川 裕記監督が「2年生同士で競い合っていって欲しい」と期待しているのが中西 浩平だ。いくらか投球にムラがあるが、安定していれば球に力があるのでやはり注目の投手と言えよう。 　そして、今年の豊川と言えば何といっても全国的にも注目されている主砲のモイセエフ ニキータ外野手（3年）だ。甲子園でも新基準のバットで大会第1号を放ったのだが、芯で捉える能力は高校生としては抜けた能力である。本塁打が目立つのだが、左右へ打ち分けていくテクニックも持ち合わせており「むしろ、アベレージヒッターとして育てていった方が面白いのかもしれない」というスカウトの声もあるくらいだ。 　昨秋は県大会3位校として初めて東海地区大会に進出した豊橋中央も内山 京介(3年)と小栗 遥大（3年）の両投手が注目されている。内山は高校入学後に投手となったのだが、まだまだ成長していく可能性も大きい。140キロ台中盤をコンスタントに投げていく力がある。小栗は投手としてのまとまりがいい。ただ、投球調子が安定していないところが気になると言えようか。このあたりをどこまで修正されていくのかというところであろう。