「60歳からの資産運用」と「若者の投資」の決定的な違い
シニア世代が資産運用を行う場合、ハラハラ、ドキドキする必要はありません。 ギャンブルのように投資を楽しむ人もいるとは思いますが、あなたが目指すのは高いリスクをとってでも大儲けすることでしょうか。それとも、安定した運用で資産を減らさないことでしょうか。 安定運用を望むのであれば、相場の変動にいちいち一喜一憂する投資は、やらないほうがましです。経済や社会が激変してもできるだけ影響を受けにくいようにしておくことを強くおすすめします。 資産運用というと、儲かりそうな商品や人気のある商品に気を取られがちです。しかしシニア世代のみなさんにとってもっと大事なのは、自分の年齢や最後の着地点を見据え、自分が許容できる範囲のリスクと金額で着実に運用する「資産管理」のほうです。 それでも株式投資をするならインデックス投資が無難でしょう。もしくは個別株式へ投資するなら、仮に株価が半値になったとしても問題がない範囲に金額を抑えるべきです。 ● シニア世代の安定運用には 個別銘柄の債券投資がいい ただ、これまで多くのシニア世代の相談に乗ってきた経験からいうと、シニア世代の安定運用には個別銘柄の債券投資のほうが、はるかに適していると思います。債券は、あまり情報が公開されていませんが、少しずつ情報が開示され始めています。そして、担当者や私たちアドバイザー経由ならさまざまな銘柄から自分にあった債券投資をすることも可能です。 リスクの高い個別株や複雑な仕組みの運用商品などが絶対にダメというわけではありませんが、それはライフプランに支障が出ない範囲の余剰資金で、精神的な負荷にならない「サブ」程度に抑えておくべきです。少なくとも、シニア世代が「メイン」とする投資ではありません。 高配当株式への投資などもよく資産を産んでくれる「優良株」などといって推奨されたりしますが、すすめている方を見ると、アドバイザーがいなくとも個人でバリバリ資産運用をしてきた経験豊富な投資家だったり、投資のインフルエンサーだったりします。そのような人たちがすすめる投資のやり方は、一朝一夕で真似できるものではありません。