栃大海が風賢央との「新十両対決」制す 幕下32場所7年要し関取到達「勝ち越し、2ケタ」目標
<大相撲夏場所>◇初日◇12日◇両国国技館 東十両14枚目の塚原改め栃大海(24=春日野)が、風賢央(24=押尾川)との新十両対決を制した。 1度は「緊張した」と呼吸が合わずに立ち合い不成立。仕切り直し、最初は押し込まれたが、左からのはたき込みで勝利した。 1999年(平11)生まれの同学年対決に「負けられない」と臨んだ一番で白星を挙げ、「うれしい。立ち合いでしっかり当たれた。今まで積み上げてきたものが1勝につながった」とうなずいた。 元中学横綱で春日野部屋の期待を背負う。序ノ口、序二段と優勝し7場所目に幕下昇進と順調に出世してきたが、幕下に32場所。昨年春場所、秋場所は東筆頭と“王手”をかけながら3勝5敗、1勝6敗と何度も壁にはね返されてきた。約7年を要し、関取の座をつかんだ。 埼玉・入間少年相撲クラブ出身で「小さい頃に夢を与えてもらった。今度は自分が見本になれるように」と力士を目指す子どもたちの道しるべになる。今場所の目標は「勝ち越して、2ケタ(勝利)」と力強く誓った。【飯岡大暉】