「え、ドクター・ゲロの妻も?」原作派は知らない『ドラゴンボール』人造人間の「驚きの裏設定」
■新たな女性型人造人間が秘めた意外な過去…人造人間21号
人造人間16号の裏設定からは開発者であるマッドサイエンティスト・ゲロの意外な背景が見えてきたのだが、実はこれ以外にもとあるゲーム作品に登場するキャラクターから、彼の家族にまつわる設定を紐解くことができる。 そのキャラクターとは、2018年にバンダイナムコエンターテインメントより発売された『ドラゴンボール ファイターズ』で、悟空らに立ちはだかる敵として登場する人造人間21号だ。 ゲームオリジナルキャラとして登場した女性型の人造人間で、レッドリボン軍を自ら再結成、指揮することで世界に混乱をもたらしている。 見た目は長い髪と眼鏡、白衣を身に纏った知的な女性なのだが、作中では桃色の肌や長い尻尾、黒い眼などを持った“人ならざる”凶暴な本性をあらわにしている。 ゲーム内のストーリーで彼女の口から明かされたのが、人造人間になる前、彼女には“息子”がおり、それをモチーフに作られた人造人間が本編にも登場した16号であった……ということだった。前述のとおり、人造人間16号はゲロの息子がモチーフだったという“裏設定”があることから、おのずと21号の正体はなんとゲロの妻だったことが判明したのだ。 このゲームオリジナルの設定も16号同様、映画『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』に登場しており、思いがけない形でゲロの家族構成が明らかとなった。
■映画で描かれる新たな三体の“脅威”…人造人間13号、14号、15号
数多くのアニメ映画が公開されてきた『ドラゴンボール』だが、映画オリジナルの人造人間たちが登場するのが、1992年に公開された『ドラゴンボールZ 極限バトル!!三大超サイヤ人』だ。原作におけるゲロの死亡後からを描いた劇場公開作第10弾となる作品で、トランクスが初出演した映画でもある。 本作ではオリジナルキャラクターである人造人間13号、14号、15号の3体が、孫悟空、ベジータ、トランクスらと激戦を繰り広げていく。 14号は白い肌の巨漢で、作中では「ソンゴクウ」と繰り返し呟くのみの、なんとも無機質なキャラとなっている。その怪力もさることながら、交戦したトランクスの剣を指のみで受け止めるなど、なかなか器用な姿も見せつけた。 一方、15号は紫色の肌を持った小柄な男性で、大きな帽子や“レッドリボン軍”のマークがついた蝶ネクタイなど、どこかコミカルな出で立ちが特徴的だ。小柄ではありながらベジータとも対等に渡り合うなど、かなりの戦闘能力を有している。 そして彼らを率いるリーダー格こそオールバックの白髪姿の男性、13号である。13号は通常時の戦闘力もさることながら、破壊された14号、15号のパーツを取り込むことでさらに戦闘能力を向上させた新形態“合体13号”も披露しており、青い肌と逆立ったオレンジ色の髪を持った怪物然とした姿で圧倒的な力を見せつけた。 いずれもその高い戦闘能力や連携プレーによって孫悟空らを追い詰めた、文句なしの強敵である。 『ドラゴンボール』にたびたび登場する人造人間たちだが、単行本や映画、ゲームといったさまざまな媒体で彼らについての裏設定が語られている。開発者であるゲロの素性が垣間見えたりと、数々の“豆知識”から見えてくるその意外な事実の数々には原作ファンも驚かされること間違いなしだ。
創也慎介