午前の日経平均は続伸、米大統領選の開票にらみ800円超高
[東京 6日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比866円54銭高の3万9341円44銭と続伸した。円安進行のほか、時間外取引で米株先物3指数が底堅く推移していることが支えとなった。取引時間中に米大統領選の開票が進む中、一部の州でトランプ前大統領の優勢が伝わったことなどが押し上げ要因となり、日経平均は前場高値で引けた。 日経平均は前場を通して底堅く推移した。203円高で寄り付いた後、前場中盤には心理的節目の3万9000円を回復、終盤にかけて上値追いの展開となった。 5日投票の米大統領選で開票作業が始まり、エジソンリサーチによると、共和党候補のトランプ前大統領がインディアナ、ケンタッキー、ウェストバージニアなど14州で勝利を確実にした。一方、民主党候補のハリス副大統領は首都ワシントンと3州を制した。 マリン・ストラテジーズの香川睦シニアマーケットアナリストは、トランプ氏の再選でトランプ・トレードの再起動に向けて期待が先行していると分析し、「足元では好材料のみ織り込まれており、期間限定の株高となる可能性が高い」と話す。選挙の結果が確定次第、悪材料を織り込むことが想定されるため、しばらくは不安定な値動きになりやすいという。 東証株価指数(TOPIX)は1.94%高の2716.03ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆2063億3300万円。 東証33業種では全業種が上昇し、銀行、その他製品、機械、保険、不動産、精密機器が値上がり率上位となった。米長期金利の上昇を受けて、金融株は総じて底堅かった。 主力株では、アドバンテストが6%超高と大幅高となったほか、ファーストリテイリング、東京エレクトロン、TDKも底堅く推移し、日経平均の押し上げに貢献した。半面、ニトリホールディングス、コニカミノルタはさえなかった。 決算銘柄では任天堂が4%超高、ヤマトホールディングスが横ばい、川崎汽船は小幅高。メルカリは14%超安で東証プライム市場値下がり率トップとなった。 東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1417銘柄(86%)、値下がりは199銘柄(12%)、変わらずは29銘柄(1%)だった。