見た目に“偏見” 人種などで職務質問「レイシャル・プロファイリング」 違法訴え国などを提訴
白賀記者 「はい、東京弁護士会が外国籍や外国にルーツがある人を対象に2022年に採ったアンケートによると、約2100人中、過去5年間で職務質問を受けたことがあると答えた人は62.9%で、そのうち半数は2~5回、さらに10回以上受けたことがあると答えた人の割合は11%を超えていました。また、警察官に外国にルーツがあると判断された理由として、9割以上が身体的特徴からだと感じたということです」
森キャスター 「つまり見た目も含めた特徴で、ということですね。白賀記者も外国にルーツがあるということですが、こういった思い、経験というものは、これまであったんですか?」 白賀記者 「私は父がフランス人で、8歳のときに日本に移住してきたんですが、実際に職務質問を受けたことは実は複数回あります。例えば、新幹線から降りようとして、他の乗客はすんなりと降りていったんですけれども、最後に車両に残った私が降りようとすると、なぜか警察に呼び止められて身分を証明できるものを出すように言われたこともあったんです」 森キャスター 「何も不審な行動をしていないにもかかわらず、ということですね」 白賀記者 「私は理由とか、わからなかったです」 森キャスター 「今回は警察官という話でしたが、警察官だけではなくて、日常生活でもそういった偏見というのはありましたか?」
白賀記者 「取材したゼインさんも職務質問を通して『外国にルーツがある見た目』でも日本人として暮らしている人がいるという認識が、まだ少ないんじゃないかと考えるようになったと話していて、今回の裁判ではレイシャル・プロファイリング、職務質問に限らず、日常生活のレベルでも外国ルーツの見た目に対するまなざしについて、考え直すきっかけになってほしいと語っています」 森キャスター 「いま、そういった方が増えていますね」 白賀記者 「遠いことのように思うかもしれませんが、自分が『外国にルーツを持った見た目』をみてどう思っているのか、この裁判はそれについて考えるきっかけにもなるんじゃないかな、と思います」