中国、最優遇貸出金利据え置き 市場予想通り
[上海/シンガポール 20日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)は20日、銀行貸出金利の指標となる最優遇貸出金利(ローンプライムレート、LPR)を市場の大方の予想通り据え置いた。 1年物LPRは3.45%、5年物は3.95%にそれぞれ据え置いた。 ロイターが市場関係者30人を対象に今週実施した調査では、7割に当たる21人が1年物と5年物の据え置きを予想していた。 中国の新規・既存融資は主に1年物LPRに基づいており、5年物LPRは住宅ローン金利に影響する。 このところの経済指標は一段の景気支援策の必要性を示しているものの、LPRの据え置きは当局の金融緩和策が引き続き金利マージン縮小と通貨安によって制限されていることを浮き彫りにしている。 5月の中国新築住宅価格は前月比で2014年10月以来約9年半ぶりの大幅な下落を記録した。11カ月連続の下落。政府の支援策にもかかわらず、不動産部門の苦境は底が見えない状況だ。 5月の新規人民元建て銀行融資は9500億元(1309億3000万ドル)と、前月から増加したがアナリストの予想を大幅に下回った。[L6N3IC0CR] 中銀系新聞ファイナンシャル・ニュースは、中国にはまだ利下げ余地があるが、金融政策を調整する能力は内外の制約に直面していると今週の論説で指摘した。