観光客誘致へ、大事なのは「知られていない宝」の紹介 舞台は朝来、発見プロジェクト第2弾に高まる期待
西日本の地方紙6社が地域の持続的発展を目指す連携企画「『ふるさとの光』発見プロジェクト」の第2弾が12日始まった。舞台となる兵庫県朝来市ゆかりの選定者は、隠れた地域資源が誘客に結び付けば、と期待を高める。 【写真】圧巻!「わさビーフ」製造工場が兵庫に ポテチ年間2800トン、生産現場に潜入 メインテーマは「豊かな自然のなか、時代の栄枯盛衰を見つめ、朝来の地を生きる人々。この地で輝き続ける『光』を探し、5つの扉を開けて、その魅力に思いをはせる」。日本遺産「銀の馬車道・鉱石の道」▽竹田城跡▽朝来の歴史が見える▽朝来の自然や構造物▽朝来のグルメを味わう-をテーマに24件を選んだ。 記者発表会では3人が登壇。朝来市和田山町出身で映像作家の藤原次郎さんは郷里の円明寺、刀我石部(とがいしべ)神社などを推薦。「絶景や特別なものでなくても、身近なところに価値がある」と話した。冨士発條(同市和田山町)の藤井啓(あきら)社長は同市山東町の酒蔵、田治米や此の友酒造を選んだ。「知られていない宝を紹介することが大事」とした。 同市生野町に祖父母宅がある、ひょうご観光本部の安東明美事業推進部長は、明治期の実業家原六郎の生家、千年家などを推した。「明治の激動期、(日本の)発展に携わる一角を朝来市が担った歴史に脚光が当たれば」と期待を込めた。 芸術文化観光専門職大(同県豊岡市)3年の瀧口凜々子(りりこ)さんは、鉱山町・生野の町並みなどを挙げ、ビデオメッセージで「日常の延長にある風景や生活の中で魅力が伝わる物や場所こそ、朝来らしさを強く感じられる」と語った。(大島光貴)