立てこもり事件で逮捕、記者への手紙で更生誓うも再び「人質事件」 出所後の孤独 #ニュースその後
▼いつかは社会に戻る受刑者たち 彼らとどう向き合うのか
去年12月、さいたま地裁で行われた“2回目”の事件の初公判で、長久保被告は起訴内容を認め、犯行に至った経緯についてこう語った。 「孤独でした。社会からはじき出されたと思い、社会に対して復讐心をもちました」 そして、再び事件を起こす可能性は「半々」だと答えたのだ。 今回の裁判でも長久保被告は、謝罪の言葉を口にしなかった。「被害者の心情は分からない」のだという。 判決は、検察の求刑通り、懲役17年。裁判長は「反省が皆無で、再犯のおそれが強く懸念される」とその理由に触れた。 刑が確定すれば、出所するころには長久保被告は60歳となる。再犯を防ぐため、何ができるのだろうか。
10年越しで長久保被告を取材してきた記者は、現在は報道の現場を離れ、別の部署で働いている。それでも、今後も長久保被告とは何らかの関わりを持ち続けるつもりだ。 記者: 「片足を突っ込んでいると思うので、長久保被告の人生の中に。出てきた後に、もう一回起こさないための手立てをしなければいけないということもある。取材して判決出たから、はい終わり、という訳にはいかない仕事なんだなとわかった」 2022年、刑務所などに入所した受刑者は14,460人。そのうち8180人が、再犯による再入者だ。そのほとんどは、いつの日か社会に戻ってくる。 そのとき、彼らとどう向き合うのか。私たちひとりひとりが問われている。
◇ ◇ ◇ この記事は中京テレビNEWSとYahoo!ニュースによる共同連携企画です