箱根駅伝2024 スポーツ各社の注目シューズは?
注目シューズは、上記3選手も着用した“アディゼロ アディオス プロ 3(ADIZERO ADIOS PRO 3)”。同モデル最大の特徴は、ミッドソールに内蔵したカーボンの形状だ。プレート状に成形するメーカーが多い中、同モデルでは5本骨状のカーボンバーを採用。パーツごとに硬さも調整することで、自然な足の動きを損なわず、推進力をもたらす。また、カーボンバーを挟み込むミッドソール素材は、硬度を見直してクッション性と弾力性、安定性が向上した。アッパーには“アディゼロ”シリーズ最軽量のメッシュ素材を使用し、27cmで片足215グラムの軽さだ。
「アシックス」
前回着用者:32人(3位)
注目モデル:“メタスピード スカイ プラス”
「アシックス(ASICS)」は、かつて箱根の定番だった。しかし「ナイキ」をはじめとする厚底シューズの波に飲まれて、2021年は着用者ゼロという屈辱を味わった。これを受けて当時の廣田康人社長(現会長)は“トップ奪還”を掲げ、自身直轄の開発プロジェクトを始動。エリートランナー向けの“メタスピード”シリーズを生み出した。
同シリーズはランナーの走法に合わせたシューズ設計が特徴で、スピードと共に歩幅が広がる“ストライド走法”と、歩数を増やしてタイムを短縮する“ピッチ走法”に対応。国内外でランナーの自己ベスト更新に貢献しており、箱根では21年のゼロから22年の24人、23年の32人と着実にシェアを広げている。中でも期待がかかるのは、前回10区区間賞の西沢侑真選手(順天堂大)が履いた“メタスピード スカイ プラス(METASPEED SKY +)”。歩幅を広げ、少ない歩数でゴールする“ストライド”走法に合わせたシューズで、ミッドソール上部に平らなカーボンプレートを置き、その下に同社で最も反発性に優れる“エフエフ ブラスト ターボ”を配置。接地時に足裏全体のプレートが“エフエフ ブラスト ターボ”を圧縮し、その復元により大きなエネルギーリターンをもたらす仕組みだ。今年は駅伝に合わせて紅白の限定カラーを用意した。