2024年カナダGP

レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンは波乱のカナダGPで今季6度目の優勝を果たした。彼は厳しい天候に打ち勝ち、絶妙のタイミングでのセーフティカーを活用。2位表彰台を獲得したのは、マクラーレンのランド・ノリス。3位表彰台を獲得したのはメルセデスのジョージ・ラッセルだった。一方、角田裕毅はスピンにより、ポイント獲得のチャンスを惜しくも逃す結果となった。 2024年F1カナダGP日曜日 ― 今シーズン最も波乱万丈なレース 予報通り、日曜日は雨天の中でスタート。遠くに大きな雨雲があり、レースが近づくにつれてさらに雨が降ることを示していた。この不安定な天候により、今季最も波乱万丈な決勝レースの1つになったと言えるだろう。 カナダGPのチケットは完売し、35万人の観客を集めた。パドックとグリッドには多くのVIPゲストが詰めかけたが、モナコやマイアミのような著名人の参加は見られなかった。 しかし、インフルエンサーたちがケベック州の街に足を運び、グランプリの雰囲気を楽しんだ。その中には、元YouTuberでメディアパーソナリティのライザ・コシ、大のF1ファン知られるシルク・ドゥ・ソレイユの創設者ギー・ラリベルテの姿もあった。

カナダGP決勝レースレポート

左より、ランド・ノリス、マックス・フェルスタッペン、ジョージ・ラッセル

ウェットコンディションでレースが始まり、ほとんどのドライバーがインターミディエイトタイヤでスタート。 ハースのケビン・マグヌッセンとニコ・ヒュルケンベルクはウェットタイヤを選択し、ポジションを大幅に上げた。しかし、雨が弱まるとピットインしなければならず、レース序盤でのアドバンテージを失った。 フェラーリのシャルル・ルクレールはエンジントラブルに見舞われ、ダニエル・リカルドはフライングスタートのペナルティを受けた。 トラックが乾くにつれ、フェルスタッペンはラッセルとノリスに迫り始めた。ノリスがリードを奪う前に、セーフティカーが導入。フェルスタッペンとラッセルにピットインとそれに伴うアドバンテージを与えた。 レース終盤には、変化する天候と戦略的なピットストップが劇的なポジション変更を生み出した。インターミディエイトタイヤを履いていたノリスは、一時的にフェルスタッペンに挑戦したが、グリップを維持できなかった。ラッセルとハミルトンは新しいタイヤに履き替えるためにピットイン。 一連のオーバーテイクとインシデント、2回目のセーフティカーが導入されたが、結局、フェルスタッペンはリードを広げ優勝。ノリスが2位となり、ラッセルは序盤のミスにもかかわらず強い走りを見せ3位でフィニッシュ。ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットでの波乱万丈なレースを締めくくった。 カナダGPで残念な結果に終わってしまったのはフェラーリだ。両ドライバーがリタイアしなくてはならなかったのだ。 シャルル・ルクレールはエンジントラブルでリタイア。カルロス・サインツはレースの終盤でマシンのコントロールを失ってスピンし、ウィリアムズのアレックス・アルボンに衝突。その後リタイアした。 レッドブルのマックス・フェルスタッペンに対する挑戦は今週末、フェラーリにとって非現実的なものだった。