侍Jも面食らった!?オーストラリアの12人〝ガトリング継投〟 前代未聞の奇策、井端監督「ホッとしました」 プレミア12初戦、9点快勝
「ラグザス presents WBSCプレミア12」の1次リーグB組が13日、日本と台湾で開幕し、連覇を目指す日本代表「侍ジャパン」はオーストラリア代表との初戦で12人の〝マシンガン継投〟にも負けず、13安打を浴びせ9―3で快勝した。 【写真】侍ジャパン・井端監督と中日時代にディンゴの登録名でプレーした豪州・ニルソン監督 日本は5点を先行も、2被弾で一時は2点差に詰め寄られる展開。試合後の井端弘和監督(49)は「ホッとしました。どんな点差でも勝てばいいと思っていた」と安堵感を隠さなかった。 中日で2000年に「ディンゴ」の登録名でプレーした、オーストラリアのデーブ・ニルソン監督(54)が繰り出した前代未聞の奇策が立ちはだかった。 初回に先発のソープが1点を失い、なおも2死一塁の場面で2番手ホランドへの交代を決断。これがマシンガンすら超えた〝ガトリング継投〟の始まりだった。ホランドも2回に1死満塁としたところで3番手を投入。その後も投手を惜しげもなくつぎ込み、なんと登板したのはベンチ入り14人のうち、12人にのぼった。 1イニングを投げた4投手が最長投球回数という小刻みすぎる継投の理由をニルソン監督は「うまくいかないこともあったが、皆がこの国際大会の環境に慣れてくれればいいと思って継投した」と説明。日本代表関係者は「これだけ投げさせれば台湾に行ってからのオーストラリアのローテーションは全く読めなくなった。前日には予告先発で分かるとはいえ、分析する手間は何倍にもなる」と指摘する。優勝候補の日本戦での負けは織り込み、2位での1次リーグ突破を狙うオーストラリアの策だという。 「どんどん投手が代わっても選手が対応してくれた。データがあるとはいえ、あれだけ代わると分析よりもその場の対応しかない」と胸をなでおろした井端監督。連覇を目指す道のりは一筋縄ではいかない。 (片岡将)